PostgreSQL導入から接続まで:使えば分かるPostgreSQL運用&チューニング(1)(1/3 ページ)
本連載では、さまざまな分野で幅広く利用されているオープンソースのデータベースソフトウェアPostgreSQLについて解説していきます。第1回目の本稿では、前提環境を構築するためにPostgreSQLをLinuxにインストールします。今後は、特に運用面やチューニングに重点をおいて話を進めていく予定です。PostgreSQLの概要については、「PostgreSQLで作るLinuxデータベース」を参照ください。
今回は本連載で解説するPostgreSQL運用のための前提環境を構築します。すでに実運用でPostgreSQLを使っている方は、基本のおさらいとしてご一読ください。
>>> 本連載の前提環境
データベース:PostgreSQL 8.3.1
OS:CentOS 5(Linux kernel 2.6 )
シェル:bash
CPU:Intel Xeon 3060 2.40GHz
HDD:73.4GBytes/15,000rpm/SAS 16MBytes
RAM:PC2-5300 8GBytes
本連載で運用方法やチューニングの学習をしてみたいという方は、本稿を参考に環境を設定し、次回以降の連載を読み進めると理解しやすいでしょう。運用方法およびチューニング方法の詳細は次回以降で解説していきます。なお、本連載での前提環境は右リストの通りです。以降、連載中のパフォーマンス検証などはこの環境での値となります。
PostgreSQLのインストール
PostgreSQLは、Windows、Linux、FreeBSD、Mac OS X、商用UNIXなどさまざまなOSで動作します。本稿では、LinuxにおけるPostgreSQLのインストール方法を説明します。
LinuxにPostgreSQLをインストールする場合、OSのパッケージ管理システムを利用してインストールする方法と、ソースコードをコンパイルしてインストールする方法の2通りあります。
今回は、ソースコードをコンパイルしてインストールする方法を説明します。
そのため、Linux導入時に、一緒に導入するパッケージを選択できる場合は、開発ツールのパッケージを選択し、PostgreSQLのパッケージを導入せずにインストールすることをお勧めします。そうしておくと、本稿で紹介するPostgreSQLの導入をスムーズに進めることができます。
postgresユーザーの作成
PostgreSQLは、セキュリティ上の理由からサーバプロセスをrootユーザーで起動できない仕様になっています。運用は、rootユーザーではなく専用の一般ユーザーで行います。そのため、インストール前にPostgreSQLを運用するユーザーをOSに追加しておきます。
ユーザー名は何でも構いませんが、慣習的にpostgresというユーザー名を使用します。OSにpostgresユーザーを追加するには、rootユーザーでuseraddコマンドを実行します。
すでにpostgresユーザーが存在する場合は、そのまま利用して問題ありません。
*** 一部省略されたコンテンツがあります。PC版でご覧ください。 ***
※色文字部分が実際に入力する内容(以下、同様)
併せて、パスワードも設定しておくとユーザー変更がしやすくなります。パスワードは、passwdコマンドで設定します。
*** 一部省略されたコンテンツがあります。PC版でご覧ください。 ***
ソースコードの入手と展開
PostgreSQLのソースコードは、さまざまなサイトから入手できますが、今回は開発元からダウンロードすることにします。執筆時の最新版は次のURLのページからダウンロードできます。
- PostgreSQL 8.3.1のダウンロードページ
上記のWebページからpostgresql-8.3.1.tar.bz2をダウンロードし、展開します。ここでは、/usr/local/srcにダウンロードしたものと仮定して説明します。
— 展開先ディレクトリの作成
まず、ソースコードのアーカイブを展開するディレクトリとインストール先のディレクトリを作成し、各ディレクトリの所有者をpostgresユーザーに変更します。この作業は、PostgreSQLをpostgresユーザーでインストールするための準備です。
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— アーカイブの展開
次に、postgresユーザーになってソースコードのアーカイブを展開します。
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アーカイブファイルからのインストール手順は次ページで解説します。
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