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HPの仮想化専用サーバはブレード型XenServerのOEM提供も開始

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 日本ヒューレット・パッカード(日本HP)は9月25日、サーバ仮想化に最適化した設計の、HP BladeSystem c-Classシャーシ用サーバブレード「HP ProLiant BL495c Generation 5」(BL495c G5)を発表した。


日本HP ISSビジネス本部 ビジネスプランニング部 マネージャ 宮本義敬氏

 日本HPはブレードサーバによるサーバ仮想化を推進してきた。最近は同社サーバ購入理由の約7割が更改であるため、サーバ統合への関心が高まっているが、同社の2008年おけるサーバ仮想化案件の6割以上をブレードサーバが占めるという。この新製品は、まだラックマウントサーバのほうが仮想化に向いていると考えるユーザーに対し、ブレードサーバのほうがメリットの大きいことを示せると、日本HP ISSビジネス本部 ビジネスプランニング部 マネージャの宮本義敬氏は話した。

 BL495c G5はCPUにクアッドコアAMD Opteronを採用、これを最大2基搭載する。メモリスロットは16個で、8Gbytesメモリを使用すれば最大128Gbytesの構成が可能。ネットワーク・インターフェイスはオンボードで10Gbpsイーサネット(10GBASE-KR)を2つ搭載する。ハードディスクドライブは搭載しないが、代わりにSSDを最大128Gbytes搭載できる。


c-Classの冷却能力があってこその高密度実装だと、日本HPは胸を張る

 マルチコアCPUの採用は、VMware Virtual InfrastructureのようなCPU単位のライセンス体系を持つ仮想化ソフトウェアで有利という。メモリを128Gbytesも搭載する構成は実際には考えにくいが、メモリスロットが多ければ、低価格な小容量メモリ(例えば2Gbytesメモリ)を数多く利用することで、コスト効率よく大容量を確保できると日本HPでは説明する。ネットワークの帯域幅が広いことは、バックアップや管理などでネットワークを利用するサーバ仮想化では重要なポイントだが、10GBASE-KR対応は、特にiSCSIでネットワーク・インターフェイスをストレージ・アクセスにも使う場合にメリットをもたらす。サーバ機のストレージとしてのSSD採用はおそらく業界初。同社はこれを、仮想化ソフトやOSの立ち上げ用として使えば、SSDの高速性や耐障害性が生きてくるという。

 日本HPはまた、VMware ESXi/VMware Virtual Infrastructureに続き、Citrix XenServerのOEM版の提供開始も発表した。日本HPの販売するサーバ17機種とともに購入、あるいはサーバ購入後に追加的に入手することが可能。

 XenServerにはExpress、Standard、Enterprise、Premiumの4エディションがあるが、日本HPは同社だけのHP Selectと、Enterpriseの2エディションを提供する。HP SelectはExpressから同時実行VM数と物理メモリ容量の制限を除いたもので、物理プロセッサ数上限はExpressが最大2ソケットであるのに対し、最大4ソケットとなっている。ライセンス価格はHP Selectが2万3100円、Enterpriseが58万8000円となっている。

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