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Hello World!で理解する、Webアプリ開発の分業化オープンソースTERASOLUNAで作るWebアプリ(2)(3/3 ページ)

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手順【4】JSPの作成

 まず、画面のJSPを実装します。入力画面(input.jsp)では、テキストボックスとサブミットボタンを配置し、出力画面(result.jsp)では、値を表示するタグを配置します。アクションフォームのフィールド名と、JSPのタグのname属性、値表示タグの参照名が一致していることを確認してください。

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【I】実行するBLogicActionのアクションパスを指定
【II】送信した入力情報を格納するアクションフォームのフィールド名を指定

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【I】結果情報の格納されたアクションフォームのフィールド名を設定

手順【5】入出力DTOの定義

 業務入出力DTOのクラスを定義します。業務ロジッククラスConcatBLogicに対応する業務入力クラスConcatInput、業務出力クラスConcatOutputを定義しましょう。DTOのフィールド名は、blogic-io.xmlで設定したblogic-propertyの名前と一致していることを確認してください。

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【I】手順【1】の入力項目をフィールドとして定義し、setter/getterを生成

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【I】手順【1】の出力項目をフィールドとして定義し、setter/getterを生成

手順【6】業務処理(BLogic)の実装

 最後に、業務処理の実装に入ります。BLogicインターフェイスで定義されているexecuteメソッドを実装しましょう。業務ロジックの処理の流れは、大きく3つに分けられます。

【I】業務処理の実行
通常、データベースアクセスなどを含む業務処理を記述。今回は、文字連結処理を記述

【II】業務出力オブジェクトの生成
手順【5】で作成した業務出力クラスのインスタンスを生成し、【I】の業務処理の結果をセット

【III】結果オブジェクトの生成
BLogicResultオブジェクトを生成し、setResultStringメソッドで遷移情報の文字列(ここでは、「success」)を、setResultObjectメソッドで【II】で作成したオブジェクトにセット

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 以上で、Webアプリケーションの作成は完了です。

作成したWebアプリをTomcatで動かすと……

 それでは、早速Webアプリケーションを動かしてみましょう。

 [ウィンドウ]→[ビューの表示]→[その他]で現れるダイアログの中から、[サーバ]を選択します。サーバのビューのところで右クリックから[新規]→[サーバ]を選択し、[Apache]→[Tomcat v5.5サーバ]を選択します。追加された「Tomcat v5.5サーバ」の右クリックメニューから[プロジェクトの追加および除去]を選択し、今回作成したプロジェクト(terasoluna-sample)を追加してください。その後、サーバを起動します。Eclipseには、以下のようなビューが表示されているはずです。

図6 Eclipse上でのTomcatの設定画面
図6 Eclipse上でのTomcatの設定画面

 Webアプリケーションのログは、コンソールのビューに出力されます。例外などのERRORログが発生していなければ、起動成功です。

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 動作確認は、Webブラウザで行います。アドレスに、「http://localhost:8080/terasoluna-sample/inputSCR.do」を入力してください。表示されるフォームに「Hello」と「World」を入力し、下記の画面が出力されれば成功です。

図7 入力画面の例
図7 入力画面の例
図8 結果画面の例
図8 結果画面の例

1人よりも複数人開発に有利なフレームワーク

 今回は、サンプルWebアプリケーションの作成を通して、TERASOLUNAフレームワークの使い方について学びました。Webアプリケーション完成までの流れを振り返ると、共通部分の作業として、手順【1】業務入出力情報(blogic-io.xml)の設定、手順【2】画面遷移情報(struts-config.xml)の設定があり、個別部分の作業として、手順【4】画面の作成(JSP)、手順【6】業務処理の実装(BLogic)がありました。

 今回では、一連の作業を1人で行いましたが、画面遷移が複雑になった際に、個別部分を複数人で作業することにより、開発の生産性をさらに上げられます。今回は説明を省略しましたが、共通部分の作業である手順【1】【3】に関しても、業務単位で設定ファイルを分割できるため、複数業務の開発を並行して進めることができます。

 次回は、データベースを利用したサンプルWebアプリケーションを作成します。トランザクション処理、DBとのデータの授受など、機械的な割に記述量が多い処理をTERASOLUNAフレームワークがいかに簡素化したかについて解説していきたいと思います。

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