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日本HP、国内ブレード市場の過半獲得を目指す「史上最大規模」の価格改定実施

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 日本ヒューレット・パッカード(日本HP)は1月8日、x86サーバ事業に関する2009年の戦略を発表し、国内x86サーバ市場シェア30%、x86ブレード市場シェア50%の獲得を目指すと宣言した。

 同社の2008年は、ブレードサーバとサーバ仮想化への注力により、第3四半期まで5四半期連続で国内ブレード市場シェア1位を獲得(第3四半期のシェアは37.9%)、VMwareの売り上げも200%増加したという。ラックマウント型サーバやタワー型サーバを含めた国内x86サーバ市場のシェアも1位を獲得した。また、国内生産へのシフトも進み、国内で販売された「HP ProLiant」「HP BladeSystem」の約40%を東京・昭島工場で生産したという。

 2008年は好調だった日本HPだが、2009年の状況はまったく異なる。IDCは2008年12月時点の調査に基づき、2009年に国内IT投資は1.7%減少すると予測しているが、「当社の営業の感触はもっと悪い」と同社執行役員 エンタープライズストレージ・サーバ統括の松本芳武氏は話した。

 同じくIDCが2008年12月に行った国内企業に対するアンケート調査では、企業の予算削減項目として、人件費、広告費に続き、IT費用が第3位になっている。松本氏はIT投資の効果の不透明さを払拭(ふっしょく)し、ITが経営に信頼されるようにならなければならないとする一方、企業にとっては「当面のコストを削減しつつ攻めのIT投資にシフトしていくチャンス」だと語った。


日本HPの橘一徳氏(右)と松本芳武氏

 日本HPは、2009年における施策の第1弾として「史上最大規模の価格改定」(エンタープライズストレージ・サーバ事業統括 ISSビジネス本部 本部長 橘一徳氏)を8日付けで実施した。同社のx86サーバおよびストレージ関連製品575種について、平均20%、最大67%値下げした。例えば「8GB PC2-6400 FBDIMM DDR2 SDRAMメモリキット」(4GB×2)の標準価格は14万7000円から5万400円へ約67%安くなっている。


日本HPが発表した価格改定の概要

会見で示した他社製品との価格比較

 ITベンダの間では、円高を反映した製品の値下げが昨年末から活発化している。しかし橘氏は今回の値下げで、価格の透明性を高めることも狙っていると説明した。「従来は値引きの余裕を持たせて標準価格を設定していたが、今回はベストプライスに近いものを最初から提供する。テクノロジーリーダーに加えてプライスリーダーも目指す」という。

 日本HPはさらに、中堅・中小企業や地域向けの販売支援体制強化と、パートナー向けの認定資格制度の追加を実施する。同社の大企業向け直販営業数十名を中堅企業担当に配置転換するとともに、直販営業とパートナー営業を中国地域、東北地域に新設、関西圏では中堅企業専門の営業部門を設置するという。


新設する「HP BladeSystem」の営業教育コースと資格試験

 製品面では、継続してブレードサーバを推進する一方、ASP/データセンター向けには1ソケットのラック型サーバにも注力。春に予定されているインテルのNehalemアーキテクチャによる新サーバプロセッサへの移行を進める。ソフトウェアではアダプティブインフラストラクチャの管理自動化を進めるソリューションに力を入れるとしている。

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