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ZABBIXの設定ZABBIXで脱・人手頼りの統合監視(3)(5/5 ページ)

この連載では、オープンソースの運用監視ソフトウェア「ZABBIX」ではどんなことができるのかを、実際の使い方とともに紹介していきます(編集部)

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いくつかのトラブルシュート

ホストの監視に失敗する

 ホストを登録したにもかかわらず、[ホスト]の画面で[未監視]になり、[エラー]が発生している場合の対処方法を説明します。

プロセスが起動していない

 監視サーバにてzabbix_serverのプロセスが起動していることと、各監視対象ホストにてzabbix_agentdのプロセスが起動していることを確認します。プロセスが起動していない場合には、再度プロセスを起動して、監視が行えるかどうかを確認してください。

 Linuxの場合は、以下のコマンドにて必要なプロセスが表示されることを確認します。以下の出力例は、zabbix_serverとzabbix_agentdのプロセスが正常に起動している状態です。

$ ps ax|grep zabbix
4692 ?        SN     0:00 /usr/local/sbin/zabbix_agentd
4694 ?        SN     0:00 /usr/local/sbin/zabbix_agentd
4695 ?        SN     0:02 /usr/local/sbin/zabbix_agentd
4696 ?        SN     0:00 /usr/local/sbin/zabbix_agentd
4697 ?        SN     0:03 /usr/local/sbin/zabbix_agentd
4698 ?        SN     0:00 /usr/local/sbin/zabbix_agentd
7235 ?        SN     0:00 /usr/local/sbin/zabbix_server
7240 ?        SN     0:01 /usr/local/sbin/zabbix_server
7241 ?        SN     0:01 /usr/local/sbin/zabbix_server
7242 ?        SN     0:01 /usr/local/sbin/zabbix_server
7243 ?        SN     0:01 /usr/local/sbin/zabbix_server
7244 ?        SN     0:01 /usr/local/sbin/zabbix_server
7245 ?        SN     0:00 /usr/local/sbin/zabbix_server
7247 ?        SN     0:00 /usr/local/sbin/zabbix_server
7249 ?        SN     0:00 /usr/local/sbin/zabbix_server
7251 ?        SN     0:00 /usr/local/sbin/zabbix_server
7253 ?        SN     0:00 /usr/local/sbin/zabbix_server
7254 ?        SN     0:00 /usr/local/sbin/zabbix_server
7261 ?        SN     0:00 /usr/local/sbin/zabbix_server
7263 ?        SN     0:03 /usr/local/sbin/zabbix_server
7265 ?        SN     0:00 /usr/local/sbin/zabbix_server
7267 ?        SN     0:00 /usr/local/sbin/zabbix_server
7268 ?        SN     0:00 /usr/local/sbin/zabbix_server
7272 ?        SN     0:00 /usr/local/sbin/zabbix_server
7274 ?        SN     0:00 /usr/local/sbin/zabbix_server
7275 ?        SN     0:00 /usr/local/sbin/zabbix_server

 Windowsの場合は、タスクマネージャよりzabbix_agentdのプロセスが存在することを確認してください。

適切なIPアドレスでZABBIXエージェントのポート10050が開いていない

 以下のコマンドを使って、適切なIPアドレスでポート10050が開かれていることを確認します。もし、適切なIPアドレスでポート10050が開かれていない場合には、監視対象ホストのzabbix_agentd.confの「ListenIP=」でIPアドレスを指定し、ZABBIXエージェントのサービスを再起動してください。以下は、ポート10050が目的のIPアドレスで正常に開かれている状態です。

netstat -an|grep 10050
tcp        0      0 192.168.0.44:10050          0.0.0.0:*                   LISTEN
tcp        0      0 192.168.0.44:10050          192.168.0.16:62395          TIME_WAIT
tcp        0      0 192.168.0.44:10050          192.168.0.16:62363          TIME_WAIT
tcp        0      0 192.168.0.44:10050          192.168.0.16:62203          TIME_WAIT
tcp        0      0 192.168.0.44:10050          192.168.0.16:62138          TIME_WAIT
tcp        0      0 192.168.0.44:10050          192.168.0.16:62266          TIME_WAIT
tcp        0      0 192.168.0.44:10050          192.168.0.16:62207          TIME_WAIT
……(略)……

スキルに依存しない運用を支援

 ZABBIXは、最初のセットアップ作業にこそある程度Linuxの知識が必要になりますが、セットアップ後は基本的にWebインターフェイスだけで操作ができるため、Linux/OSSに関する知識がなくとも運用できるのが特徴になっています。

 いままでのOSSの監視ソフトウェアのように、コンソールにログインしてテキストベースの監視設定をエディタで行う必要があるソフトウェアでは、運用手順が複雑化していくことがありました。それに対し、ZABBIXではWebインターフェイスだけでほとんどの監視に関する操作ができるため、手順を明確化しやすくなっています。

 システムの運用管理は、長期間にわたりシステムを安定的に稼働させることが重要です。しかし運用の半ばで、管理者の異動やLinux/OSSの知識がない人への作業の移管などが発生することがあります。あらかじめ作業の分担やスキルトランスファーを簡単に行うことができるソフトウェアを選択しておくことで、特定管理者へのスキル依存を発生させず、運用をスムーズに行える仕組みを構築できるようになります。


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