Flashって何? その歴史から再確認
Adobe Flash(以後、Flash)は、主にWeb上の動画やインタラクティブコンテンツの制作ソフトです。元はマクロメディア社(以下、マクロメディア)の製品であり、当時の競合製品としては「GoLive」がありました。Flashで作成し、実行環境Flash Player上で動くFlashコンテンツは、最近は業務アプリケーションを含むあらゆるアプリケーションを開発するプラットフォーム(Flash Platform)の中核という位置付けです。
まず、1996年にFutureWave Software社によってFlashのバージョン1が開発され、アニメーション制作ソフトと実行環境が公開されました。その後、マクロメディアがFlashを会社ごと買い取り、Shockwaveシリーズに組み込みました。Shockwaveはマクロメディアの「Director」という製品の動作環境であり、マクロメディアは、当初FlashをDirectorの機能制限バージョンと位置付けていたようです。
その後、Flash 5で、プログラミング言語であるActionScriptのバージョン1が搭載され、Web制作会社に広く普及しました。また、Flash 7(Flash MX 2004)では、ActionScript 2が搭載され、本格的な言語使用が取り入れられるようになり、オブジェクト指向なプログラミングができるようになりました。
さらに、2005年4月には、マクロメディアがアドビ システムズに買収されました。当時の最新バージョンである「Macromedia Flash MX 2004」の名称はそのままで販売が続けられ、2007年4月に発売されたAdobe Creative Suite 3の製品群の中に、Adobe Flash CS3(Flash 9)として新しくラインアップされることになりました。このバージョンからActionScript 3が搭載され、より高度なプログラミングを用いてアプリケーションを開発できるようになりました。
Flashデベロッパの間ではActionScript 3のハードルが高いという意識がまだあったり、2010年2月原意の携帯端末などで使われるFlash LiteがActionScript 2までにしか対応していないことなどから、Web業界ではまだActionScript 2が根強く使われているようです。
2010年現在では、Flash PlayerはDRMを必要としない動画配信サイトなどでは最も広く使われていて、Webブラウザのプラグインとして大きなシェアを誇っています。
Flashのユーザーインターフェイス
Flashのワークスペースは、IllustratorやPhotoshopと、ほぼ共通しています。Flash特有の[タイムライン]パネルや、[プロパティ]パネルなどはありますが、各コンポーネントは共通化されているので、詳細はIllustratorやPhotoshopの記事をご覧ください。
それでもやっぱり、Flashのワークスペース全体を見たいという読者は、記事「FlashでFlashコンテンツを新しく作るには」の図2をご参照ください。
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