検索
連載

5分でわかるフェムトセル5分で絶対に分かる(2/6 ページ)

見た目は無線LANのアクセスポイントによく似ているけれど、実は一般家庭や小規模オフィス向けの携帯電話用の超小型基地局として動作する「フェムトセル」。その生まれた背景や今後果たす役割を解説します。

PC用表示 関連情報
Share
Tweet
LINE
Hatena

1分 - フェムトセルとは

 すでに説明しましたが、フェムトセルは一般家庭や小規模オフィスに設置されます。そして、それぞれの宅内に敷設されている光回線/ADSLなどのブロードバンド回線を介して、移動体通信事業者(NTTドコモ、KDDI、ソフトバンクモバイルなど)のコアネットワークへ接続し、携帯電話を用いた通話やメール、そしてインターネットなどのデータ通信サービスを提供します。

 フェムトセルから携帯電話に対して提供される無線は、総務省に免許申請して許可される周波数帯の電波になります。このため、設置/運営は移動体通信事業者によって行われる必要があります(注1)。

図1 フェムトセルの概要
図1 フェムトセルの概要

 フェムトセルでは、宅内の携帯電話ユーザーに対し、それぞれ専用の基地局が提供されることになります。これは、電波状況に不満があるユーザーにとって大きなメリットといえるのではないでしょうか。電波状況に不満を持たないユーザーに対しても、無線リソースの占有によるデータ通信品質の向上(「データオフロード」ともいわれます)をもたらす点は見逃せません(注2)。

注1:フェムトセルを提供する移動体通信事業者によっては、設置は個人で行われる場合もあります。

注2:無線リソースは周辺の携帯電話ユーザーと共用する有限の資源です。読者の中には人混みにおいて、あるいは時間帯によっては、携帯電話のメール送受信やデータ通信がうまく機能しないといった経験がある方もいるのではないでしょうか。


Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

ページトップに戻る