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緊急時に備えてリカバリDVDを作るMondo Rescueでお手軽バックアップ(1/3 ページ)

サーバ管理者の皆さん、バックアップはきちんと取っていますか? この連載では、Mondo Rescueというバックアップツールを使って、非常時のサービス停止時間をなるべく短くする体制を作る方法について解説します。(編集部)

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面倒だけどバックアップは避けては通れない

 サーバを運用するときに、多くの人が悩む問題が「バックアップ」です。起きるかどうか分からない、ひょっとしたら起こらないかもしれない障害に備えて、面倒な作業をしなければいけないのですから、管理者がバックアップに対して後ろ向きになってしまうこともあるでしょう。

 しかし、Webサーバならコンテンツのファイル、データベースサーバならデータベースファイル、ファイルサーバなら保存しているファイルという具合に、サーバがサービスとして提供するデータは最低限バックアップしておかなければなりません。このように日々変更が加わるデータをバックアップすることで、ファイルが破損したときや、誤ってファイルを削除してしまったときなどに、ファイルをバックアップ前の状態に戻すことが可能になります。

データのバックアップだけでは不十分

 データをバックアップするだけでよしとする人もいるかもしれませんが、筆者は、OSやその上で動作するアプリケーションもバックアップすることをお勧めします。ハードウェア障害などでサーバが停止してしまったときに、短時間で復旧できるようになるからです。RAIDカードやメモリモジュール、プロセッサなどといったハードウェアの故障は、どんなに対策をしていても「絶対に起こらない」とは言い切れません。

 また、ファイルシステムに障害が発生したり、操作ミスでOSの動作に必要なファイルを破壊してしまうということなども考えられます。また、OSをアップデートをしてみたら起動しなくなったなどのトラブルは、多くの方が経験されているのではないかと思います。

 以上で述べたような問題が発生したとき、復旧にはどのような作業が必要になるのか考えてみましょう。トラブルの原因がハードウェアの破損である場合は、サーバのハードウェアを用意して組み直す、あるいは部品を交換する必要があります。

 ハードウェアの準備ができたら、OSの再インストールと再設定、Apache HTTPサーバなどのアプリケーションソフトウェアの再インストールと再設定、最後にファイルの復旧という手順をたどります。原因がハードウェアの破損ではなく、OSを構成するファイルの破損である場合は、ハードウェアの準備は必要ありませんが、OSの再インストールからやり直さなければなりません。

 ここで問題になるのが、OSやソフトウェアの設定です。ミドルウェアの構築も含めてサーバの構築をSI業者に依頼することは多くあります。このようなサーバでOSが起動しなくなってしまうと、ユーザーが自力でOSやソフトウェアのインストール、設定をやり直すのは困難です。OSを含めてすべての設定内容を把握している人は少ないでしょう。また、サーバ構築時の担当者がいないとシステムの構成が分からないということもあると思います。このようなとき、OSとアプリケーションをまとめてバックアップ/リカバリする仕組みがあると便利です。

 設定済みのOSとアプリケーションをバックアップしておけば、障害復旧時にユーザーがしなければならない作業は図1のようにかなり省けます。OSとアプリケーションまで復旧したら、データを戻すだけでよいのです。

図1 設定済みのOSとアプリケーションをバックアップしておくことで、復旧にかかる時間を短縮できる
図1 設定済みのOSとアプリケーションをバックアップしておくことで、復旧にかかる時間を短縮できる

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