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Eclipse 3.7 Indigo公開、e4、Orion、そしてクラウドへユカイ、ツーカイ、カイハツ環境!(24)(2/3 ページ)

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プラグインのインポートとエキスポートが可能に

 Eclipseをバージョンアップしたり、PHPJavaなど複数のEclipse環境をインストールするときに、Eclipse1つ1つにゼロからプラグインをインストールしていくのは、はっきり言って面倒です。しかしIndigoからは、すでにインストール済みのEclipseに導入しているプラグインを選択してインストールできるようになりました。

 これの機能により、Eclipseをバージョンアップする際に、古いEclipseからプラグインを引き継いでインストールできます。また、JavaやPHP、C/C++など言語別のEclipse環境を1つのマシン上に別々に構築する際に、共通するプラグインは、1つのEclipseにインストールすればそこから他のEclipseへインポートできるようになります。

 この機能を利用するには、Eclipseメニューの[ファイル]→[インポート]から[Install/From Existing Installation]を選択しプラグインをインストールします。

図7 インストール済みのEclipseからプラグインのインストール
図7 インストール済みのEclipseからプラグインのインストール

 また、[ファイル]→[エキスポート]から[Install/Installed Software Items to File]を選択し、エキスポートしたいプラグインを選択すると、Eclipseに入っているプラグインのカタログをXMLで出力できます。

 このXMLを上記メニューのInstall Software Items from Fileからインポートすることにより、指定したプラグインをインストールできます。チーム開発などで、Eclipseの構成を合わせておきたいときなど、この機能を利用すると便利です。

 ただし、エキスポート機能は、アップデートサイトとバージョンを記述したXMLファイルを作成するだけなので、インターネットにつながっていなかったり、プラグインがアップデートサイトから削除されると利用できないので、注意が必要です。

TestSuiteのJUnit 4対応

 Eclipse 3.6までは、JUnit 4のテストスイートが作成できませんでした。Indigoからは、JUnit 4のテストスイートが作成できるようになりました。

図8 JUnit 4のテストスイートの作成
図8 JUnit 4のテストスイートの作成

エディタでの見えない文字の表示

 ファイルを編集していて、空白、タブ、改行など目に見えないキャラクタは判別しにくいですが、最近のEclipseでは、これらの文字を表示することができます。Indigoでは、行頭の空白(Leading)と行末の空白(Trailing)、行頭と行末以外の空白(Enclosed)の表示の有無を細かく設定できるようになりました。利用するには、Eclipseの設定のテキストエディタから行います。

図9 空白文字を表示する設定
図9 空白文字を表示する設定

 設定すると、図10のように見えないキャラクタが見えるようになります。

図10 空白、タブ、改行の表示
図10 空白、タブ、改行の表示

 今までは、このようなキャラクタの表示にはJStyleプラグインが必要でしたが、標準で利用できるようになりました。

Javaエディタでの宣言型、戻り型へのリンク

 EclipseのJavaエディタには、[Ctrl]キーを押しながらカーソルで変数をクリックすることにより、その宣言部にジャンプするハイパーリンク機能があります。Indigoでは、新たに変数の宣言部だけでなく、変数の型宣言部や、メソッドの戻り値の型への宣言にもジャンプできるようになりました。

図11 宣言型を開く
図11 宣言型を開く
図12 戻り値の型を開く
図12 戻り値の型を開く

プロパティエディタでのエスケープ文字の確認

 プロパティエディタでエスケープ文字の内容を確認できるようになりました。メッセージにカーソルを合わせると、ポップアップして内容が表示されるようになりました。エスケープ文字は一目見ただけでは内容を確認するのが困難ですが、この機能により簡単に内容を確認できます。

図13 プロパティエディタによるエスケープ文字の確認
図13 プロパティエディタによるエスケープ文字の確認

Indigoから新しく提供される4つのパッケージ

 EclipseはJavaEE開発向けやC/C++向けなど、用途別にパッケージングされて提供されています。Indigoからは、下記のパッケージが新たに追加になりました。

[1]Eclipse IDE for JavaScript Web Developers

 JavaScript開発者のためのパッケージで、JavaScript、HTMLCSS、XMLを作成するためのJavaScript IDEを含みます。

[2]Eclipse IDE for Parallel Application Developers

 大規模並列計算機上でハイパフォーマンスコンピューティングを行うために設計されたC言語の拡張である「Berkeley Unified Parallel C」や、並列コンピューティング基盤の「OpenMP」をサポートした「XL Fortran」を利用した並列アプリケーションの開発をサポートするパッケージです。


[3]Eclipse for Testers

 テスター用のパッケージです。Indigoからは、GUIのテストを自動化する「Jubula」プラグインが提供されるようになり、このパッケージはJubulaを含んでいます。


 Jubulaにより、JavaのGUIアプリ(Eclipse RCPSWTSwing)、およびHTMLアプリケーションのGUIの機能テストを自動化できます。テストケースの作成は、コーディングを行うことはなく、GUIで設定することにより、利用できます。

[4]Eclipse for Scout Developers

 Eclipseベースの分散エンタープライズアプリケーションの開発を簡単にする「Scout」プラグインを含みます。Scoutは、クライアントとバックエンドのサーバの間で透過的なサービスの通信を提供し、豊富なUIコンポーネントのセットを利用できます。


 次ページでは最後に、 3.7から使えるようになった3つの便利なプラグインやEclipse 4.1、そしてOrionを紹介します。

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