第3回 ARMアーキテクチャのWindows RTファースト・プレビュー:Windows 8レボリューション(2/3 ページ)
ARM対応の新Windowsがいよいよデビュー。Windows RTとは何か、IntelアーキテクチャのWindows 8とはどう違うのかを実機で検証した。
Modern UI(いわゆるMetro UIやMetroのスタート画面のこと)ばかりが強調されがちなWindows RTだが、x86/x64版Windows 8と同様に、デスクトップ・モード(デスクトップ画面)も存在している。
デスクトップ・モードの外観はWindows 8とほぼ同じだ。エクスプローラによるファイル操作、メモ帳や電卓といった標準アプリケーション、レジストリ・エディタなどのツール類、コントロール・パネルからの各種設定など、Windows 8と同じように動作する。
Webブラウザは、Internet Explorer 10(以下IE10)を利用できる。Windows 8と同様に、Windows RTでもデスクトップ版とModern UI版の両方で、IE10が提供されている。
Windows RTの特徴として、「Office 2013 RT」がプリインストールされていることが挙げられる。これはデスクトップ・アプリケーションであり、Modern UIアプリケーションではない。搭載するアプリケーションはWord/Excel/PowerPoint/OneNoteの4種類でOutlookは含まれていないが、大半の機能がx86/x64版のOffice 2013と同じである(OneNoteは、「OneNote MX」というWindowsストア・アプリとしても提供されている)。ただしマクロやアドイン、VBAなど一部の機能には対応していない。
Windows RTにプリインストールされていたOffice 2013 RT Preview
展示されていたWindows RT機には、「Office 2013 RT Preview」というバージョンがインストールされていた。Modern UIアプリケーションではなく、デスクトップ・アプリケーションである。
展示機ではOffice 2013 RTプレビュー版となっていた。Windows 8とOffice 2013のリリース・タイミングの関係上、Windows RTの初期バージョンにおいて、Office 2013はプレビュー版のまま出荷される可能性も指摘されている。
このように、Windows RTのデスクトップ・モードはWindows 8と同じ感覚で利用できることが分かる。しかし最大の違いとして、x86/x64ネイティブのデスクトップ・アプリケーションを実行することはできないという点に注意が必要だ。x86/x64プロセッサとARMプロセッサはアーキテクチャが異なるためである。
なお、Visual Studio 2012のインストール・フォルダにはARM用コンパイラが存在する(C:\Program Files (x86)\Microsoft Visual Studio 11.0\VC\bin\x86_arm\の中)。デジタル署名についての懸念はあるものの(未確認だが、デジタル署名されていないとWindows RT上では動作しないとも言われている)、EXEファイルのビルドに成功すればWindows RT上で動作する可能性はある。
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