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JavaによるマルチOSスマホアプリ開発「Codename One」登場、Javaの父GoslingがTシャツを投げた!JavaOne 2012まとめレポート(1/3 ページ)

AMDによるヘテロジニアスコンピューティング、Java EE 7でのWebSocket、JSON、NoSQL対応の最新情報や、HadoopのClouderaやTwitterも参加したコミュニティによるパネルディスカッション、Javaの父James Gosling氏のサプライズ登壇の模様などをお届けする

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 2012年9月30日から10月4日まで開催されたJava開発者の祭典、JavaOne Conference(以下、JavaOne)2012。JavaOne初日の基調講演レポートに引き続き、Community Keynoteとテクニカルセッションを総括しよう。

Javaの父Goslingも登壇―Community Keynoteまとめ

 JavaOne最終日となる10月4日にはCommunity Keynoteが行われた。Community KeynoteはJavaのコミュニティの現状を総括する基調講演で、豊富なユーザー事例や独創的なJavaの応用例紹介が目白押しなことから毎年Technical Keynoteと並んで注目を集めている。

AMDによるヘテロジニアスコンピューティング―「Project Sumatra」

 Community Keynoteの最初を飾ったのはProject Sumatraの紹介だ。単一コアの処理速度向上が頭打ちになりつつある現在、並列コンピューティングによる処理速度向上がトレンドとなっており、Java 7ではFrok/Joinフレームワークで容易に多数のプロセッサコアを利用できるようになった。

 Sumatraはさらに一歩進めてJavaで「ヘテロジニアスコンピューティング(Heterogeneous Computing)」によるスケールアップを目指している。Sumatraでは処理速度向上をGPUによる平行演算とマルチCPUコアを組み合わせた処理を「Aparapi」と呼ばれる簡単なAPIモデルを通して、またはプログラムコードの変更なしに透過的に行えるようにする。


Aparapi(左)によるプログラミングモデル

 具体的にJava 7ではAparapiとOpenCLで、Java 8ではLambda、HSA(Heterogeneous System Architecture - AMDの提案する実行フレームワーク/プログラミングモデル)で、最終的にJava 9ではJVM自体にSumatraを組み込んでAparapiやOpenCL、HSAを意識することなく高速並列コンピューティングが可能になるようにするというロードマップも提示された。


Project Sumatraのロードマップ

 Project Sumatraは、すでに実機で動作する段階まで来ており、マンデルブロー集合のレンダリング、巨大なライフゲームの世代交代、膨大な数のDuke(Javaのマスコットキャラクター)を物理演算しながら飛び回らせるという視覚的にも分かりやすいデモを披露した。


マンデルブローのデモ。Sumatra有効化で15FPSが90FPSに高速化

ライフゲームのデモ。Sumatra有効で17FPSが538FPSに高速化

1万体のDukeがスムースに動く物理演算のデモ。Sumatra有効化で2fpsが31fpsに高速化

 もちろん演算の内容によるが、デモでは従来のマルチスレッドによる並列処理に比べて6〜31倍高速化されることを実証していた。また、Project SumatraはオラクルとAMDという企業主体の取り組みだが、Community Keynoteの1枠ということもあり、OpenJDKのサブプロジェクトとしてコミュニティの意向も汲みながら進めていくことを強調していた。

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