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バックアップを「使えるもの」にするためのヒケツとは高速処理と重複排除のNetWorkerを生かせ!

ソーシャルメディアの発達、スマートデバイスの普及、動画ストリーミングの増加など、世の中でのデータ急増は、企業にとっても無縁ではない。基幹業務だけでなく社内や顧客とのコミュニケーション、ビジネスそのものにいたるまで、ITの領域は広がりビジネスデータが増加している。そこで重要さを増しているのが、バックアップだ。EMC NetWorkerは、さまざまなものを統合バックアップできること、そしてバックアップの実効性を高める工夫が多数盛り込まれていることが特長だ。

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 EMCはストレージをはじめとした、データ管理に関する製品を多角的に提供している。その中でも重要な役割を担っているのがバックアップソフトウェアの「EMC NetWorker」だ。1製品で、多様なバックアップ対象やバックアップ環境に対応している点が、大きな特色となっている。2012年10月には最新バージョンの「EMC NetWorker 8.0」(以下、NetWorker)が国内でも提供開始。ますます複雑化するバックアップ環境の課題を、先取りして解決する取り組みを見せている。

多様な環境への対応を一元管理のもとで実現

 企業には異なるハードウェアや異なるOS、仮想化されたシステムなど、さまざまな環境が混在している。それぞれのシステムごとにバックアップの仕組みを構築するのは、コスト的にも作業負荷的にも望ましくない。そこで有効なのが、統合型のバックアップ/リカバリソフトウェアである。その1つがNetWorkerだ。従来のテープバックアップに加え、ディスクバックアップ、レプリケーションなどに対応し、共通のグラフィカルインターフェイス(GUI)でIT環境全体におけるデータのバックアップ/リカバリの一元管理を実現する。


これからのバックアップは、統合化をどこまで進められるかが勝負だ

 ディスクバックアップでは、直接接続ストレージ(DAS)、SANストレージ、NASのすべてのバックアップ先に対応。EMCのストレージにおけるスナップショットやクローンの操作や実行ポリシー設定も、NetWorkerの管理コンソールからGUIで容易に実行できる。これはデータ保護の選択肢を増やすという点で重要だ。ストレージで、せっかくこうした機能が使えるようになっているにもかかわらず、スクリプト作成などの複雑さから、活用までに至らないユーザーが多いからだ。

マルチテナント対応でデータ保護を安全に分担

 一元管理は、データ保護関連作業を効率化し、その確実な実行を担保するために重要だ。しかし現実には、組織全体のデータ・バックアップを特定の人あるいはチームに任せることができないことも多い。データセンター事業者で複数のテナント(ユーザー)が入っている場合はもちろん、企業でも部門ごとに独立させてバックアップ管理を行いたいというケースがよく見られる。

 だからといって、それぞれ別のバックアップサーバを用意して個別にバックアップするのでは効率が悪い。そこで、NetWorker8.0では「マルチテナント対応」が新たに加わった。バックアップ対象、スケジュール、保存期間などのポリシー、どの場所にデータを格納するかといったプールの設定をテナントごとに行うことができる。物理的にはストレージリソースを共有しているが、論理的には分離して他のセグメントは見られないようになっている。統合バックアップのメリットを生かしつつ、個別バックアップの安心感を提供するものだ。

高速なバックアップが実現できる理由

 NetWorkerは高速性で知られてきたバックアップソフトウェアだ。

 最近ではディスク自体の容量単価が下がってきたこともあり、ディスクバックアップが増えてきた。ディスクバックアップには、テープよりも短時間でバックアップが可能であるというメリットがある。しかし、バックアップ対象のデータはどんどん増えているため、時間内にバックアップを終えるためにはさらなる高速化が必要となってきた。

 バックアップ高速化のための技術の1つが、バックアップ処理の並列実行だ。NetWorkerは、バックアップ対象のデータセットを最大512まで並列で実行できる。また、ディスクはやはりテープよりは割高になるため、一定期間を過ぎたデータはテープに移動するという運用をしている場合もあるだろう。その場合、ディスクへのバックアップ作業を行いながら、古いデータをテープメディアへ書き出しを同時に処理できる。複数の処理を同時に行うことで、全体のバックアップ時間を短縮する方法である。

 もう1つが、重複排除だ。変更されたユニークデータだけをバックアップすることで、バックアップ時間を短縮することができる。

重複排除はバックアップ元でできる

 Data Domainは受け取ったデータを内部で重複排除するストレージだが、その機能を一部サーバ側に分散させる機能がある。それがDD Boostというソフトウェアモジュールだ。NetWorkerは、DD Boostとの併用が可能である。

 NetWorker 8.0から追加された機能にClient Directという機能がある。これは、クライアントからLAN接続されたストレージに対し、直接バックアップ/リカバリを行うものだ。このClient Directは、DD Boostにも対応している。DD Boostは、重複排除機能をバックアップサーバやアプリケーションクライアントに分散させるが、NetWorkerのクライアントにも分散させることができるようになった。

 クライアント側で重複排除を行うことでバックアップストレージに転送されるデータ量が減り、LANのネットワークトラフィックが軽減され、バックアップ時間も短縮できるというメリットがある。また、WAN越しのバックアップも容易に実現できるようになり、小規模な遠隔拠点が多数存在するような企業でも、無理なく確実なバックアップ体制を構築できる。

■DD Boostで遠隔地データ保存と復旧を簡易化

 具体的なソリューション例をイメージしてもらおう。NetWorkerサーバとData Domainを2台使って災害対策を行う場合、図のようになる。


NetWokerを採用した効率のよい災害対策の実現例

 NetWorkerサーバがローカルにあるData Domainにデータをバックアップするとともに、遠隔地の災害対策サイトにあるData Domainへのレプリケーションを指示する。その内容はカタログとしてNetWorkerサーバで保持しているので、レプリケーションデータのリストアをNetWorkerのインターフェイス上で直接実行することができる。

 DD Boostによって重複排除後のデータを転送すると、バックアップ性能が1.5倍から2倍向上し、転送データ量は大幅に削減できる。また、レプリケーションの際はバックアップ用のネットワークを使用しないため、バックアップ側には負荷を与えない。

VMwareとの連携

 NetWorkerでは、VMware vSphereとの連携も進んでいる。アプリケーションレベルでのデータ整合性を確保できる、ゲスト・レベルのバックアップに対応している。また、VADP(vStorage API for Data Protection)によるスナップショットを使った統合バックアップにも対応している。後者のVADP利用のバックアップでは、NetWorker 8.0でDD Boostを新たにサポートした。これにより、サーバ機に処理負荷をかけることなく、データ元に近いところで重複排除ができるようになった。

 仮想マシンは簡単に作ることができる。このため、仮想マシンの管理者とバックアップの管理者が別の場合、新しい仮想マシンができたことがバックアップ担当者に伝わらないこともある。NetWorkerでは、仮想マシンのバックアップもれがないように、バックアップされていない仮想マシンがあればそれを自動検出して通知する機能も備えている。

 NetWorkerは、上記のVMware vSphere対応に加え、Hyper-V、Xen、Solaris Zonesと、主要な仮想化プラットフォームをすべてカバーしている。

根本思想はバックアップの実効性を高めること

 これまで説明してきたNetWorkerに特徴的な機能は、すべてバックアップの実効性を高めるためにある。システムの多様性、組織内の部署レベルでのバックアップニーズの違い、短時間でのバックアップ作業の必要性、ストレージコストおよび通信コストの増大傾向は、安全で確実なバックアップ体制の構築のために、対処しなければならない重要なポイントだ。NetWorkerでは多様な環境に積極的に対応する一方、これに柔軟ではあるが一元的な管理インターフェイスを適用している。すべてのオプションを含めたバックアップソフトウェアのライセンスを、バックアップ対象の容量課金で支払える選択肢を提供したのもNetWorkerが初めて。このように、バックアップ/リカバリを「使える」ものにするための工夫が、随所に見られるのが、NetWorkerで特筆できる重要なポイントだ。

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提供:EMCジャパン株式会社
アイティメディア営業企画/制作:@IT 編集部/掲載内容有効期限:2013年1月25日

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