Intel、Android向けC++コンパイラを無償提供:ネイティブアプリ開発専用
米Intelは、Androidアプリケーションの開発に特化したC++コンパイラ「Intel C++ Compiler v13.0 for Android OS」の提供を開始した。期間限定で無償提供する。
米Intelは2013年8月27日、Androidアプリケーションの開発に特化したC++コンパイラ「Intel C++ Compiler v13.0 for Android OS」の提供を開始した。同社のWebサイトからダウンロードできる。期間限定ながら、無償で利用可能だ。Android NDKが別途必要である。
Intel C++ Compiler v13.0 for Android OSは、Android NDKに含まれるGNU C++コンパイラとの互換性を備え、GNU C++を念頭に開発されたソースコードの再コンパイルが可能。Android NDKに含まれるデバッガなどのコマンドラインツールも利用できるという。
特徴は、生成されるコードの処理性能の高さだとIntelは説明する。ゲームあるいは手の動きやジェスチャなどを要求されるアプリケーションで、流れるようなインターフェイスや、レスポンス時間の短縮が期待でき、電池駆動時間の延長にもつながるとしている。
Android向けアプリケーションの開発ではJavaやHTML5などが主流で、IntelではこうしたツールからC++への乗り換えを促すつもりはないと強調している。ただ、CやC++による既存のコードを流用したり、処理性能を高めたりするなど、特別な要求がある場合には同社のコンパイラが活用できるという。
開発したアプリケーションは、Intel製プロセッサを搭載したAndroid端末のみで動作する。Windowsや米AppleのOS X、Linuxが稼働する端末にも対応していない。
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