米レッドハットが部門再編、IaaS事業に本腰:仮想化、OpenStackからクラウド管理までカバー
米レッドハットは従来のプロダクツ&テクノロジーズ部門を再編し、インフラおよびIaaS事業を統括するインフラストラクチャ部門を新設した。ブラックダックソフトウェアの最高経営責任者を務めていたティム・イートン氏が責任者を務める。
米レッドハット(Red Hat)は従来のプロダクツ&テクノロジーズ部門を再編し、インフラおよびIaaS事業を統括するインフラストラクチャ部門の新設を発表した。
新設のインフラストラクチャ部門はプラットフォーム、仮想化、OpenStack、およびCloud Management製品事業を管轄する。責任者にはレッドハットの元幹部で、ブラックダックソフトウェア(Black Duck Software)の最高経営責任者(CEO)を務めていたティム・イートン氏を起用した。
部門再編の背景について同社は、LinuxやOpenStackからミドルウェア、PaaSに至るテクノロジーコンバージェンスの波に乗り、オープンハイブリッドクラウドに対する関心の高まりを成長につなげると説明している。
さらに、Red Hat JBoss MiddlewareやPaaS製品のOpenShiftなど開発者向けの製品にフォーカスするアプリケーションズ・プラットフォーム部門も新設し、ミドルウェア担当ジェネラルマネジャーだったクレイグ・マジラ氏を上級副社長に任命した。
ストレージ&ビッグデータ部門はこれまで通り、独立部門として運営する。
イートン氏はかつてレッドハットでJBossやMetaMatrixの買収にかかわり、デベロッパーやミドルウェア市場への進出に貢献。その後はデル幹部などを歴任し、2009年にはオープンソースソフトウェア業界で最も影響力のある人物の1人に選ばれている。
同氏は「IT業界はクラウドベースコンピューティングの台頭という劇的な転換点を迎えている。クラウドインフラで起きているイノベーションの大半、そしてビッグデータやモバイル化、クラウド管理といったクラウド活用の技術は、オープンソース技術とコミュニティ駆動型の開発に支えられている。レッドハットはITにおけるこうしたシフトを主導するチャンスを手にしており、レッドハットでオープンハイブリッドクラウド構想の実現に寄与できることをうれしく思う」とコメントしている。
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