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アプリのクラッシュリポートを統計解析できるBugSenseの使い方iOSアプリ開発でもCI/継続的デリバリしようぜ(5)(1/3 ページ)

現代の開発現場において欠かせないCI/継続的デリバリを、iOSアプリ開発に適用するためのツールやノウハウを解説する連載。今回は、iOS/Android/HTML5アプリで使えるBugSenseの概要と使い方、分析で使える9種の主な統計データなどについて。

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ベータ版配布を自動化した! その後は?

 前回の「TestFlight+JenkinsでiOSアプリのベータ版配信を自動化する」では、開発中のiOSアプリをTestFlightとJenkinsを使ってデバイスに配信する手順について解説しました。TestFlightを使うことによって、アプリのベータ版を手軽に、手早く配布できることがお分かりいただけたかと思います。

 ベータ版配布を実施する意味はいろいろあると思いますが、ベータ版アプリを使ってもらうことによって、要望や意見などのフィードバックをもらいやすくするという点が一番かと思います。これだけでも大きなメリットですが、さらに効果を高めるためにはクラッシュリポートの分析が有効です。

 ベータ版配信したアプリはデバッグを行えないため、クラッシュした場合に原因の特定が困難であるという問題があります。ツールやサービスなどを使ってクラッシュリポートを取得し、分析できるようにしておくことで、アプリに潜むさまざまな問題を素早く解決できるようになります。

 そこで今回は、クラッシュリポート統計サービスである「BugSense」のアカウント登録から実際に使うまでの手順を解説します。

iOS/Android/HTML5アプリで使える「BugSense」とは

 BugSenseはiOSアプリのクラッシュリポートを統計の統計が取れるサービスです。iOSアプリだけではなく、Androidアプリはもちろん、HTML5、Windows Phone、Windows 8のアプリもサポートしています。

 2011年3月に設立されたBugSense社によって運営されており、2013年にビッグデータ分析サービスを運営するSplunk社に買収されました。

 短いコードでトラッキングを行えるという特徴があるので、手軽に使い始めることができます。リアルタイムトラッキングや「Mobdex」(アプリ品質スコアの表示のこと。後述)などのような機能も兼ね備えており、シンプルかつ奥が深いサービスです。

 BugSenseは無料プランから使い始めることができ、チームやリモートログ、プロガードなどのような便利な機能が使える有料プランもあります。まずは無料プランから使い始めて、不足を感じるようであれば有料プランに切り替えるといった流れで利用していくと良いと思います。

BugSenseのアカウント登録

 まずは、BugSenseのアカウントを新規登録しましょう。次のURLにアクセスし、右上の「SIGNUP」をクリックしてください。


図1 BugSenseのトップページ

 次にサインアップ画面が表示されるので、自分のアカウント情報を入力していきます。氏名、メールアドレス、パスワード、会社、国、郵便番号が必須項目です。また、Googleアカウントを利用することもできるので、Googleアカウントをお持ちの方はすぐに登録できます。


図2 サインアップ

 以上でアカウントの登録は完了です。

BugSenseでアプリケーションを登録

 アカウントの登録が完了すると、アプリケーションを登録するためのフォーム画面が表示されます。


図3 アプリケーションの登録

 ここでは次の項目を入力します。

表1 アプリケーションの設定項目
設定項目 説明 設定値
Project Name プロジェクト名 テスト対象のアプリ名
Billing Account 対象のアカウント 作成したアカウント
Technology プラットフォーム iOS
Stage アプリの段階(ReleaseまたはTesting) Testing

 アプリケーションの登録が完了すると、下図のようにアプリへの組み込み方法を説明する画面が表示されます。このコードは後で使うので、メモしておくようにしましょう。


図4 アプリケーション登録の完了

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