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アルペンスキー選手×エンジニアを両立させるワークスタイルとは?勤務時間短縮だけがワーク ライフ バランスじゃない

春から秋はできるだけ稼いで、冬はスキーに没頭したい! アルペンスキー選手が選んだ1年スパンのワーク ライフ バランスとは?

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 近年、仕事選びの際にワーク ライフ バランス(work life balance 仕事と生活の調和)を重視するという人が増えている。

 ワーク ライフ バランスのとれた働き方というと、1日の3分の1(8時間)を働き、3分の2をプライベートの時間として過ごすなど、1日の中で働く時間を制限するのが一般的だ。しかし、今回お話を伺った萩野真由子さん(36歳)は、1日ではなく1年のスパンで、派遣社員という働き方を活用して、理想的なワーク ライフ バランスを実現している一人だ。

 萩野さんの1年は、春から秋にかけての8カ月間は東京でエンジニアとして働き、12月から3月の冬の4カ月間は、アルペンスキー競技のスキーヤーとして各地の大会に参加するというものだ。派遣社員という働き方を活用して、1年の3分の2は集中して仕事をし、残りの3分の1はスキーに没頭する――それが萩野さんのワーク ライフ バランスなのだ。

 萩野さんの生き方は、登山や海外旅行、各種の創作活動など、数カ月間の連続した日数を要するようなライフワークや目標を持ち、仕事との両立に悩んでいる人にとって、大いに参考になる話ではないだろうか。

社会人になってから始めたスキー

 2015年1月に開催された「第70回国民体育大会冬季スキー競技会東京都大会」の女子B大回転で5位に入賞するほどの腕前を持つ萩野さん。さしずめ学生時代から相当スキーに打ち込んでいたのだろうと考えてしまうが、そうではないという。

 「社会人5年目に会社の同僚に誘われたのが、人生で初めてのスキー体験でした」

 萩野さんは、2001年の春に大学の理学部物理学科を卒業し、大手コンピュータメーカーのグループ企業であるソフトウエア開発会社に正社員として就職した。

 大学時代は、特に情報系の授業を選択したわけではなく、実験の結果を集計するために簡単なプログラミングを行った程度だったため、内定後に当時の第二種情報処理技術者(現 基本情報処理技術者)の資格を取得、入社後にコーディングやテストといった業務からスタートした。

 「C++で記述されていたシステムをWebアプリケーション化するタイミングでしたので、Javaによる開発が中心でした」

 入社以来、ずっと官公庁系のシステム開発を担当。その後、設計やマネジメントのスキルを学び、50人規模のプロジェクトリーダーを務めるまでになった。2006年からは親会社に籍を移し、それまでのソフトウエア開発から、ハードウエアの運用支援・維持管理へと業務の幅を広げた。

 その年の冬、会社の同僚から「スキーに行かないか」と誘われた。

 これがその後の萩野さんの人生を大きく変えることになるとは、このときはまだ彼女も予想していなかった。

 「スキーはやったことはないけれど、『面白そう』と思ったので行くことにしました。経験はありませんでしたが、もともとスポーツが得意だったこともあって、最初からそこそこ滑れてしまいました。それで調子にのって、スキー技術検定の2級を受験したのですが、見事に落ちてしまって。普通はスクールに入って基礎を覚えて、何シーズンか滑り込んでから受験するものなので、初心者が落ちるのは当たり前なのですが、それがどうにも悔しくて悔しくて……。それで、ハマってしまったのですね」

 そこから萩野さんは週末になるとゲレンデに足を運び、我流で猛練習。そのかいあって、翌シーズンには2級、3シーズン目には1級にも合格。さらに、準指導員や指導員といったインストラクター資格も取得していった。

 「最初のうちは会社のスキー大会や、地方の小さな大会に出場していたのですが、次第に競技に出場するのが面白くなり、公認競技にも出場したいと思うようになりました」

スキーに没頭したい! と退職

 2010年にグループ会社に出向し、同じ官公庁系のシステムの運用管理やBIツールを使った分析を担当することになった萩野さん。

 同時にこのころから、スキーの公認大会に積極的に出場するようにもなった。

 残業の多い開発の仕事ではあったが、スキーシーズンは仕事を調整して金曜日は定時に退社してスキー場へ向かい、土日を終日大会参加や練習に使い、月曜の朝に東京に帰ってきて出社する、というパターンを繰り返した。

 「周囲からは、まるで学生のスキーツアーみたいだとよくあきれられました(笑)。会社の同僚やお客さまが気を遣ってくれて、『金曜の午後に萩野に声をかけて仕事の手を止めてはならない』という暗黙の了解ができていました」

 「同級生は、結婚して子育てをすることで次のステージに進んでいる。平日はエンジニアで働きつつ週末スキーに没頭し続ける自分に、このままでいいのだろうか? と悩みました。また、スポーツで何かを成し遂げたいという思いもあり、次はスポーツで人を喜ばせる仕事もいいな、と漠然と考えていました」

 交錯する思いと真剣に向き合った結果、ついに萩野さんは退職を決意する。

 2012年12月に退職。その冬と翌年の冬はスキーに明け暮れ、2014年の春には気持ちも新たに再就職しようと考えていたという。貯金を切り崩しながら、春から秋にかけては実家でフィジカルトレーニングをし、冬は長野県を拠点に、新潟や山形の大会へ出場するという生活を続けた。

 しかし、2014年。シーズン半ばに萩野さんをアクシデントが襲う。競技中に転倒し、じん帯を損傷してしまったのだ。

 「シーズンの途中でスキーができなくなってしまったことが、とても大きなショックでした。本来ならば、2014年春には正社員として再就職し、また週末スキーヤーに戻るつもりでしたが『翌シーズンも思い切り滑りたい』という思いが強く残りました」

 この不完全燃焼がきっかけとなり、冒頭で紹介したワーク ライフ バランスを追求した働き方に至ったという。

リクルートスタッフィングとの出会い理想のワーク ライフ バランスを得る

 翌冬の4カ月間をスキーに専念するためには、正社員として働くのは難しい。そこで期間を限定して働ける派遣社員というスタイルを選ぶことにし、まずはリクルートスタッフィングに登録した。

 「リクルートスタッフィングを選んだのは、リクルートというブランドに安心感を覚えたのと、案件数が多いということからでした。エンジニアで『11月まで』という条件で仕事を探してもらったところ、翌日には3件ほど、条件を満たす仕事が紹介されてビックリしました」

 前職の退職時には、次はスポーツに関係する仕事をと考えた萩野さんだが、あえてエンジニアの仕事を希望したのは「短期間で稼ぐため」だという。

 「スキーは結構出費がかさむのです。平均して1シーズンに20試合ぐらい出場するため、シーズン中は長野県に部屋を借ります。道具をそろえたり、大会参加費を払ったり。新潟や山形に出向くときには、交通費も掛かります。エンジニアの仕事は、他の職種よりも時給が高いので、このスタイルで働くからには、せっかくの経験を有効に生かそうと考えました」

 エンジニアを続けることに疑問を感じ、悩みに悩んで退職した萩野さんだったが、スキーをとことん楽しむという新たな目的ができた今、エンジニアの経験は目的をかなえる手段として強力な武器になった。

 紹介された3件の中から萩野さんが選んだのは、クレジットカードの与信システムの開発案件だった。理由を尋ねると、「職場が自宅から通いやすいというのが決め手になりました」と、正直に答えてくれた。

 その案件は年末・年始にサービスインする予定のプロジェクトで、12月からが最も忙しい時期だったが、始めから期間が決まっている契約だったため、ローンチ直前の契約満了でもみな快く送り出してくれた。萩野さんは予定通り11月で派遣期間を満了し、その後4カ月間たっぷりとスキーを楽しんだ。

 スキーシーズンが終わって東京に戻ると、リクルートスタッフィングの担当から「前回と同じ派遣先の別プロジェクトでの仕事があるのですが、どうですか」と勧められた。萩野さんも快諾し、また同じ会社で働くことになった。別プロジェクトではあるが、荻野さんの働きぶりは派遣先でも評価が高く、エンジニアとしての信頼感を着々と得ている。

 「もちろん、今回も『11月まで』という条件を出しましたが、快く受け入れてくださいました(笑)」

 付加価値の高いエンジニアは仕事も選べる、という事実を知った萩野さんだった。

オフシーズンは会員制ジムでフィジカルトレーニング

 萩野さんに、リクルートスタッフィングで働く魅力をあらためて聞いてみた。

 「派遣社員は、もともと期間が決まっている働き方。私のようなライフスタイルを実現するためには有効な手段です。中でも、案件が豊富で対応も早いリクルートスタッフィングは、私の理想の働き方を追求していくのに最適だと感じています」

 また、福利厚生が整っているのも大きな魅力だという。

 「オフシーズンは、フィジカルトレーニングのために毎週末ジムに通ったり登山したりしているのですが、リクルート健康保険組合の福利厚生(※)で利用できるジムだと、一般会員よりもリーズナブルな値段で利用できるんです。できるだけスキーにお金をかけたい私にとって、とても助かっています」

 最後に萩野さんはにこやかにこう語った。「スキーと仕事とを両立させる働き方は、家族の理解や協力があってこそ成り立つものです。家族や職場の仲間、そしてリクルートスタッフィングの担当者。私の生き方を応援してくれる皆さんに、本当に感謝しています」

 現在36歳。スキーヤーとして脂が乗ってきた萩野さんは、さまざまな大会で上位入賞を果たすようになった。いつまでこのスタイル続けるかはまだ分からないが、スキーはずっと続けていきたいと考えているという。

 やりたいことと仕事の両立で悩んでいる人は、派遣という働き方を活用したら新しい世界が開けるかもしれない。そう、萩野さんのように。

※健康保険の加入には条件があります。詳しくはこちらでご確認ください

提供:株式会社リクルートスタッフィング
アイティメディア営業企画/制作:@IT自分戦略研究所 編集部/掲載内容有効期限:2015年10月28日

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