30周年を迎えるオラクルと富士通の共同開発が生み出すSPARC/Solarisは、これからのIT環境に何を提供していくのか(1/4 ページ)
SPARC/Solaris Worldでは、SPARC/Solarisの技術を評価するパートナー各社さまを訪問します。今回は富士通さまを訪問します。
今回の取材では「富士通」さまを訪問!
こんにちは。日本オラクルの増田佑菜(ますだ ゆうな)です。
今回は、私たちオラクルの大切なパートナーである富士通さまを訪問しました。
クラウドやIoT、ビッグデータといった新しいITトレンドが生まれる中で、SPARCプロセッサーとSolarisの技術はどのように役に立っていくのでしょうか? 今年は米サン・マイクロシステムズ(2010年1月にオラクルが吸収合併)が富士通さまと共に最初のSPARCプロセッサーを開発して30年目の節目に当たるそうです。
日本オラクル 執行役員でクラウド・システム事業を統括する山本 恭典と一緒に、富士通 執行役員 アドバンストシステム開発本部長の野田敬人さまに体当たりで取材します!
SPARCは「ソフトウエア技術者が欲しいと思うハードウエア」を具現化したもの
増田 早速ですが、UNIXの分野において、長く協業体制を築いている両社ですが、サン・マイクロシステムズ(以下、サン)時代も含めて、現在までの両社の関係をあらためてお聞かせください。
山本 サンは、もともとは大学の研究者が集まり、ワークステーションとUNIX OSを作るところから始まりました。数年で世界企業として成長し「自分達の技術を生かすための、自分たちのためのプロセッサーを作りたい」という思いから、富士通さまに共同開発をお願いし、1985年に最初のSPARCプロセッサーが誕生しました。つまり、SPARCは「ソフトウエア技術者が欲しいと思うハードウエア」を具現化したものといえます。それ以降、現在に至るまで「ハードウエアとOSの最適化」を目標に両社で開発が行われています。
野田氏 両社の関係は、現在も強固な関係を築いています。1998年からはシリコンバレーにテクニカルセンターを設置し、当時のサンと富士通が共同でSPARC/Solarisを開発してきました。サンがオラクルと一緒になった後もこの開発体制に変わりはありません。これだけの年月・人数を掛けてOSを共同で開発するようなパートナーは、富士通にとっても他にはありません。
また、オラクル統合後は、OSだけではなく、データベースやJava、仮想化といった、より上位レイヤーの最適化を含む広範囲での協業を進めています。例えば、データベースに関しては、私を含めた富士通の技術者とオラクルのデータベース担当者が直接話し合い、データベースのどこに課題があって、それを解決するためにハードウエアはどのようにし、ソフトウエアはどのようにするかを考えてシステムを作ってきました。もちろん、次のリリースとなるSolaris 11.3でも、同様に共同開発を進めているところです。
富士通とオラクルは共同で米国に技術開発拠点を置いており、Solarisのサポート体制も確立している。技術情報の交換を密にすることで、ユーザーニーズへの対応やハードウエア/ソフトウエアの垣根を越えた開発を進めている
提供:日本オラクル株式会社、富士通株式会社
アイティメディア営業企画/制作:@IT 編集部/掲載内容有効期限:2015年12月15日
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