オラクルが表明した「クラウド」のデザインゴールとハードウエアの関係:Oracle OpenWorld 2015(1/4 ページ)
「Oracle OpenWorld 2015」は「クラウド」を軸に、そこで必要になるインフラをオラクルがどう提供していくのかが明確に見えたイベントでした。詳細をリポートします。
全方位にわたるビジネスの展開はクラウドへ
オラクルといえば皆さんが真っ先に想起するのはデータベース製品「Oracle Database」かもしれません。しかし、いまやオラクルにはデータベース以外にも数多くの“主力製品”があります。
例えば、アプリケーションサーバーでは「WebLogic」を持ち、エンタープライズアプリケーションで広く利用されている「Java」もオラクルが持っています(今回のOOWではアプリケーションサーバーに複数のアプリケーション環境を構築する際、そのリソース配分をコントロールできる「マルチテナント機能」が発表されています)。また、業務アプリケーションの分野では、「Oracle E-Business Suite」(通称EBS)という製品群を持っています。
現在、オラクルではこれらのアプリケーション群をベースに、SaaS(Software as a Service)ビジネスに参入、PaaS(Platform as a Service)やIaaS(Infrastructure as a Servce)も含めてオラクルの全力を挙げてクラウドに取り組んでいるところです。オラクルでは、これらのSaaS、PaaS、IaaSなどのクラウドサービスを「Oracle Cloud」と呼んでいます。
今回のOOWで最も重要なキーワードが「クラウド」です。CTO(最高技術責任者)であるラリー・エリソンも、キーノートで、「これまで競合だったIBMやSAPに代わって、今後はクラウドベンダーが競合となると話していました(注1)。会期直前に報道があった、デルによるEMCの買収というビッグニュースが象徴するように、いま、まさにIT業界のゲームチェンジが起きているといえそうです。
クラウド時代のITシステムが考慮すべきことがいくつかあります。そのうちの一つが「セキュリティ」。もう一つが「オンプレミスとの連携」です。
注1)「クラウド事業好調、「SAPは“どうでもよくなった"」 ラリー・エリソンCTO」(ITmediaエンタープライズ)
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アイティメディア営業企画/制作:@IT 編集部/掲載内容有効期限:2015年12月12日