VMware環境向けパフォーマンス分析ツールにサイオスの機械学習技術を採用――トレンドマイクロ:トポロジカル振る舞い分析と独自技術で問題を分析
トレンドマイクロは、VMware環境でのパフォーマンス問題の原因分析に向けて、サイオステクノロジーの機械学習技術を導入したIT運用分析ソフト「SIOS iQ」を採用した。
サイオステクノロジーは2016年1月12日、機械学習技術を導入した同社のIT運用分析ソフト「SIOS iQ」をトレンドマイクロが採用したと発表した。VMware製品で構築した仮想化環境のパフォーマンス問題をSIOS IQを使って分析する。
SIOS iQは、コンピュータリソースに加え、ストレージ、ネットワーク、アプリケーションなどを含むシステム全体を網羅した監視・分析のためのデータセットを統合し、機械学習技術を用いた分析エンジンを実装している。
SIOS iQでは、「トポロジカル振る舞い分析」と「vGraph」と呼ばれるサイオステクノロジー独自技術の2つを用いて分析を行うことで通常とは異なる振る舞いのパターンを識別し、パフォーマンス問題の根本原因を特定するという。
トポロジカル振る舞い分析とは、システムに存在する全てのオブジェクトの個々の振る舞いと関連性を「体系的に変容していく様子」として捉え、分析する手法。サイオステクノロジー独自のvGraphは、監視対象システムに存在する物理ホスト、物理ネットワーク、物理ストレージ、仮想マシン、仮想ネットワーク、仮想ストレージなどといった要素をオブジェクトとして捉え、各オブジェクトの複雑な関連性を正確に表現し、効率的に取り扱うための技術だという。
トレンドマイクロは、また、サイオステクノロジーの米国子会社である米サイオスが提供する「SIOS iQ VIPプログラム」への参加も表明した。このプログラムに参加することで、早い段階から製品に触れることができ、評価やフィードバックが可能となる。次世代製品に対する要望の優先的な採用などの機会も与えられる。
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