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Linux Kernel 4.5-rc1版が公開。ARM対応を強化:ストレージ操作効率化などに向けたシステムコール実装も追加
Linux Kernelの次期版「4.5」のリリース候補版が公開された。Linux Kernel 4.5では、dm-verityサブシステムの前方エラー訂正や、新しいシステムコール「copy_file_range」などが取り込まれる見込み。
Linux Kernelの最新版「4.4」が2016年1月10日に公開されたばかりだが、早くも次期版「Linux kernel 4.5」のリリース候補版「4.5-rc1」が2016年1月24日に公開された。Linux Kernel 4.5の正式版は2016年3月ごろに公開される見込み。
rc1版の時点で、32/64ビットのARMプロセッサ向けにアーキテクチャのアップデートを施し、全てのARMv6/7向けにビルドできるようにしたという。その他、LWN.netのエグゼクティブエディターを務めるJonathan Corbet氏によると、取り込まれた主な機能は以下の通りだ。
- ブロック破損が発生してもストレージのデータを修復できる「dm-verity」サブシステムの前方エラー訂正(Forward Error Correction)を実装
- ファイル強制ロック機能(mandatory locking)をオプション扱いに
- ファイルの指定した領域のコピーを要求する新しいシステムコール「copy_file_range」の実装。ストレージシステム側の操作が効率化する
- 特権ユーザーがオープンなネットワーク接続を強制的にシャットダウンできる機能の実装。例えばモバイル機器の利用時に、無線LANから有線LANに切り替えた後に、接続を確立し直さなければならない場合などに有用
- 不揮発性メモリを利用した機器での直接入出力とDMAのサポート
- 先読みやキャッシュなど、メモリブロックのページング入出力の扱い方をKernelにアドバイスするシステムコール「madvise」で、新しい操作「MADV_FREE」を追加。システムが必要ならリクレームできるメモリを指定できる
なお、2016年4月21日に次期LTS(Long Term Support)版として公開予定の「Ubuntu 16.04(Xenial Xerus)」では、Linux Kernel 4.4が採用される見込み。
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