Linux専用メインフレーム「LinuxONE」を強化:モダンなハイブリッドクラウド環境への移行を支援
米IBMが、同社のLinux専用メインフレーム「LinuxONE」の機能強化を発表。ハイブリッドクラウドへの対応や、現代的なアプリケーション開発環境の整備も進められている。
米IBMは2016年1月26日(米国時間)、Linux専用メインフレーム「LinuxONE」の機能強化を発表した。
NoSQL、Node.js、Goに最適化、現代的な環境を取り込む
今回の機能強化では、NoSQLデータベース「Cloudant」とNode.jsソリューション「StrongLoop」がLinuxONE向けに最適化されて組み込まれる。これにより、クラウド向けのセキュアなアプリケーションを、効率よく開発・導入・運用できるようになるとしている。
同時に、他社との協業を通じて、LinuxONEのエコシステムを拡充することも発表。既に、グーグルが開発したプログラミング言語「Go」がLinuxONEに移植されている。IBMでは、2016年夏にはGo言語コミュニティーにコードを寄贈する予定とのことだ。
クラウド運用管理はOpenStackの成果物も利用。Ubuntuもサポート
クラウド運用管理向けの取り組みも強化される。パブリック/プライベート/ハイブリッドクラウド管理ツールでは、OpenStack開発コミュニティーで技術的な協業を進めているSUSEのツールを採用するとしている。
また、提供するLinuxディストリビューションとして、既存のSUSE Linux、Red Hat Enterprise Linuxに加え、カノニカルが開発する「Ubuntu」も用意するという。
この他、2016年3月には、LinuxONE向けにIBM Open Platform(IOP)の無償提供を開始することも発表された。IOPは、Apache SparkやApache HBaseの他、Apache Hadoop 2.7.1などを含む、アナリティクスやビッグデータ向けのパッケージ。
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