MapR、Dockerに対するデータサービス機能追加で統合データ基盤としての役割強化:Myriadも同梱
米マップアール・テクノロジーズ(以下、マップアール)は2016年3月9日(米国時間)、同社の「Data Convergence Platform」で、Dockerからの永続的なデータアクセス機能の追加、およびApache Myriadの実装を発表した。
米マップアール・テクノロジーズ(以下、マップアール)は2016年3月9日(米国時間)、同社の「Data Convergence Platform」で、Dockerからの永続的なデータアクセス機能の追加、およびApache Myriadの実装を発表した。
マップアールは、「MapR-FS」というファイルシステムを特徴とするHadoopディストリビューションベンダーとしてデビューした。その後データベースの「MapR-DB」、イベントストリーミングの「MapR Streams」と、データ管理レイヤの機能を拡張。データ処理についても、Spark、DRILL、商用アプリケーションなどに幅広く対応。自社製品を「データ統合プラットフォーム(Data Convergence Platform)」と呼ぶようになった。
今回のDockerに関する発表もこの取り組みの一環で、ビッグデータをコンテナアプリケーションで直接処理するための環境を整えるものとなる。
MapR POSIX Clientでは、MapRのデータクラスタを永続的なデータストアとみなし、Dockerコンテナアプリケーションがこれに対して直接アクセスできる。発表文では、「新たなMapR POSIX Clientは、完全に分散化した、セキュリティと信頼性の確保された読み書き双方に対応するファイルシステムを、Dockerコンテナに提供する。これにより汎用ハードウェア上で、堅牢なDockerの展開が可能になる。組織は、複数のアプリケーションにまたがって、サーバに障害が発生したり、サーバ間でコンテナが移動したとしても、重要なデータの永続性が保たれるという安心のもとに、Dockerでデータ指向のアプリケーションを展開できる」としている。
MesosとYARNを仲良くさせるMyriadを搭載
また、新バージョンでは、Apache Myriadを同梱している。Apache MyriadはApache YARNとApache Mesosという2つの異なるリソース管理手法を共存させ、統合的に運用できるようにすることを目的として、マップアール、eBay、Mesosphereが始めたプロジェクト。Myriadでは、MesosからYARNを管理することで、両者の統合を実現する。
マップアールのWebサイトでは、「Myriadは、HadoopをDockerやApache Mesosとともに動かしていて、エンタープライズアプリケーションと分析の統合アプリケーション環境を構築したい組織にとって役立つ。Hadoop YARNアプリケーションをApache Mesosクラスタ上で動かせる。このことで、データを含む全てのリソースを、異なるワークロード間で共有でき、アプリケーションが価値をもたらすまでの時間を短縮できる」と表現している。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.