マイクロソフトと「Jenkins」プロジェクトが提携:Azure上にプロジェクトインフラを構築
マイクロソフトは「Jenkins」プロジェクトと提携し、AzureクラウドにおけるJenkinsの開発/デプロイインフラ構築に協力する。
米マイクロソフトは2016年5月18日(米国時間)、「Jenkins」プロジェクトとの提携を公式ブログで明らかにした。
Jenkinsは、ソフトウェアの開発プロセスにおけるビルドやテスト、デプロイなどをジョブとして管理し、ジョブの実行を自動化できるオープンソースソフトウェア(OSS)の継続的インテグレーション(CI:Continuous Integration)/継続的デリバリ(CD:Continuous Delivery)ツール。2016年4月に最新版「Jenkins 2.0」をリリースし、一連の流れをパイプライン処理として定義、視覚化するパイプラインが標準機能としてサポートされるなど、ユーザーニーズを反映したアップデートも盛んに行われている。
このようにJenkinsプロジェクトが発展し、Jenkinsへの要求が高まっている背景から、同プロジェクトでは次世代のコンテンツ配信ネットワークやJavaをベースにしたツールの構築基盤として、信頼性が高く、安全で、アジャイル(俊敏)なLinuxプラットフォームを必要としていたという。
マイクロソフトのAzureプログラムマネジメントディレクターを務めるコーリー・サンダーズ氏は、「Microsoft Azure」の公式ブログで、「この課題の解決を支援するために、マイクロソフトはJenkinsコミュニティーと提携し、Azure上でLinuxおよびJavaベースのモダンで堅牢な開発、デリバリインフラを構築するためのコンピュートリソースと技術ノウハウを提供していく」と発表した。
Azureでは、JenkinsのWebサイトと、サイトを管理するJenkinsビルドのホストも担う。JenkinsはJenkins 2とレガシーJenkinsビルドを、Azureを利用している全世界のチームに提供するという。
「新興企業から大企業まで、そしてJavaとCIのオープンソースコミュニティーも含む、Jenkinsユーザーの世界的コミュニティーと共同の取り組みができることを光栄に思う。われわれはAzureで最大限の選択肢と柔軟性を提供していく。Jenkinsの素晴らしいオープンソースコミュニティーとの深い協力関係の土台には、このコミットメントがある」(サンダース氏)
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