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富士電機、三重工場の基盤へNimbleの仮想化ストレージ導入──I/O性能を3倍に、データ格納効率も大幅改善:CTCSPがシステムを構築
富士電機三重工場は、予測分析機能を備えたフラッシュストレージ製品「Nimble Storage」を活用した仮想化共有ストレージシステムを導入した。I/O性能を3倍に拡大した他、データの圧縮や消費電力の削減にも成功したという。
電気機器メーカー大手 富士電機が、同社三重工場の情報システム基盤を刷新。米ニンブルストレージのフラッシュストレージ製品「Nimble Storage」を活用した仮想化共有ストレージシステムを導入した。
富士電機三重工場では、仮想マシンの領域再配置に時間を要して運用時の柔軟性が損なわれていた他、ストレージがラックスペースを占有し、データ容量が増加傾向にあっても拡張しにくいなどの課題を抱えていたという。
これらの課題を解決するために同社が採用したのがNimble Storageだった。Nimble Storageは、不具合を事前に検知できる予測分析システム「InfoSight」、仮想マシン可視化システム「VMVision」、I/O処理を高速化する独自のファイルシステム「CASL(Cache Accelerated Sequential Layout)」を採用する。
システムを構築したシーティーシー・エスピーによると、富士電機三重工場は、Nimble Storageによって、I/Oパフォーマンスとデータ格納効率を向上させるなど、以下の導入効果を実現したという。
- 従来の仮想化共有ストレージシステム3台を1台に集約
- レイテンシ(主に読み出し)を平均1ミリセカンド以下に短縮
- 筐体サイズを28Uから6Uに小規模化、容積を79%削減
- I/Oパフォーマンスを旧ストレージの3倍に拡大
- データを60%に圧縮
- 消費電力を66%削減
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