東芝、IoTアーキテクチャ「SPINEX」をリリース インフラ/エネルギー/ストレージデバイス領域で展開:独自のメディアインテリジェンス技術を実装
東芝が企業のデジタルトランスフォーメーションを支援するIoTアーキテクチャ「SPINEX」の提供を開始。市場規模の拡大が見込まれるIoT事業において、社会インフラ、エネルギー、ストレージデバイスの領域で加速する。
東芝は2016年11月1日、企業のデジタルトランスフォーメーションを支援する新たなIoTアーキテクチャ「SPINEX」の提供を開始した。市場規模の拡大が見込まれるIoT(Internet of Things)分野に向け、中でも自社が強みを持つ社会インフラ、エネルギー、ストレージデバイスの領域に特化して展開。2020年までに、グループ全体のIoT関連事業で2000億円の売り上げを目指す。
SPINEXは、東芝がこれまで蓄積してきた高信頼を確保するノウハウに基づいたデバイス技術と、インダストリアル領域の現場の知見を持つ強みを融合して生まれたIoTアーキテクチャ。現場でのリアルタイムな処理とクラウドを最適に組み合わせるエッジコンピューティングの仕組みを備える。それに加えて、デジタル上に現場の機器を忠実に再現し、センサーデータを使って遠隔操作で管理し、デバイスの兆候をいち早く捉えて動的に改善していく、物理的なモノやシステムの動的なソフトウェアモデル「デジタルツイン」を構築できる。
産業分野の機器や装置の生産性、安全性を向上させることにも寄与できる。モノをつなげるだけでなく、東芝の持つメディアインテリジェンス技術を活用し、音声や映像などの情報を解析して、人の意図や背景/状況を理解した上で自動化する運用なども可能にする。
また、産業分野の機器や装置の生産性や安全性の向上にも寄与できる。プロセスを最適化したり、オペレーションコストを削減したりするなどして、事業に対する課題の解決手段も包括的に提供していくという。
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