富士通とSUSE、企業向けOSS製品開発/サポートで協業:ハイブリッドクラウド、ミッションクリティカル、コンテナの3分野が対象
富士通とSUSEが企業向けOSS製品の開発/サポートで戦略的協業を行うと発表。OSSにおけるハイブリッドクラウド対応製品、ミッションクリティカルサポート、将来のコンテナ技術の3分野において、オープンソースコミュニティーでの開発からマーケティング、販売を共同展開する。
富士通とSUSEは2016年11月16日、企業向けOSS(オープンソースソフトウェア)製品の開発/サポートで協業していくと発表した。ハイブリッドクラウド対応製品、ミッションクリティカルサポート、将来のコンテナ技術の3分野で、オープンソースコミュニティーでの開発からマーケティング、販売までを共同展開する。
富士通とSUSEは2005年に、富士通のIAサーバ「PRIMEQUEST」「PRIMERGY」と「SUSE Linux Enterprise Server」の組み合せを対象としたサポート契約で連携。今回の協業は、それ以来10年以上続いた連携をさらに強化するものとしている。
富士通は、今回の協業で強化するハイブリッドクラウドに対応したプライベートクラウド向け製品と技術により、OSS製品で構築されたパブリッククラウドとプライベートクラウドの相互連携を可能にするソリューションを展開。さらに、エンタープライズレベルのミッションクリティカルサポートも提供することで、企業のOSS導入に伴う技術的な障害や不安を取り除き、かつ顧客のシステム運用/保守コストを削減するという。
富士通 プラットフォームソフトウェア事業本部 Linux開発統括部で統括部長を務める江藤圭也氏は、今回の協業強化の狙いと今後の取り組みについて、「顧客が運用するオープンソースシステムへの、円滑で迅速なサポートサービスを提供できる。さらに、ミッションクリティカルシステムのサポートで培った技術と経験を生かし、オープンソースコミュニティーでの開発を通じて顧客に最新技術を提供する」と述べている。
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