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データベース処理遅延に対処するための「パフォーマンスログ」を採取する方法SQL Serverトラブルシューティング(37)(2/2 ページ)

本連載は、「Microsoft SQL Server」で発生するトラブルを「どんな方法で」「どのように」解決していくか、正しい対処のためのノウハウを紹介します。今回は、「処理遅延の対処に役立てるパフォーマンスログの採取方法」を説明します。

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パフォーマンスログは、「正常時」と「処理遅延時」を見比べて精査する

 さて、Windows パフォーマンス モニターから「明らかにボトルネックが発生している」ことを視認できたならば、その部分をピンポイントに解消すれば処理速度が改善されるかもしれません。しかし多くの場合は、処理遅延が発生している時点の情報だけでは、その原因を特定するまでには至りません。「その時点の情報」は処理内容やマシンスペックなどにも依存するので、その値が正常なものかどうかの判断ができないためです。

 パフォーマンスログは一般的に、「正常時」と「処理遅延時」を見比べて精査します。ポイントは「正常時の状態をあらかじめ把握しておく」ことです。正常時と比べて、どの値がどれだけ変化したのかを確認しながら、処理遅延の原因を絞り込んでいきます。

 なお、過去のパフォーマンスログを保存しておくとなれば、その分のディスク容量も必要です。しかし、保存容量もログ採取の処理も過度に大きな負荷にはなりません。それよりも、対処が困難となりがちな処理遅延時のトラブルシューティングの備えとして、パフォーマンスログは定常的に採取しておくことをお勧めします。


筆者紹介

内ヶ島 暢之(うちがしま のぶゆき)

ユニアデックス株式会社 NUL System Services Corporation所属。Microsoft MVP Data Platform(2011〜)。OracleやSQL Serverなど商用データベースの重大障害や大型案件の設計構築、プリセールス、社内外の教育、新技術評価を担当。2016年IoTビジネス開発の担当を経て、2016年現在は米国シリコンバレーにて駐在員として活動中。目標は生きて日本に帰ること。

椎名 武史(しいな たけし)

ユニアデックス株式会社所属。入社以来 SQL Serverの評価/設計/構築/教育などに携わりながらも、主にサポート業務に従事。SQL Serverのトラブル対応で社長賞の表彰を受けた経験も持つ。休日は学生時代の仲間と市民駅伝に参加し、銭湯で汗を流してから飲み会へと流れる。


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