ファーウェイ、Intel Omni-Pathアーキテクチャを採用したHPCシステム向けサーバを発表:FusionServer E9000をベースに開発
ファーウェイがIntel OPAを採用したHPCシステム向けサーバを発表。HPCの需要が高まる産業界などへの訴求で、インテルとの協業をより深めていくと強調した。
中国の通信機器大手 ファーウェイは2017年3月21日、インテルOmni-Pathアーキテクチャ(以下、Intel OPA)を採用したHPC(High Performance Computing)システム向けサーバを発表。ドイツ・ハノーバーで開催されたCeBIT 2017で公開した。
Intel OPAは、機械学習やビッグデータ分析ワークロードなどの、大規模かつ高度な演算処理を要する用途に向け、HPCクラスタでHPCアプリケーションのパフォーマンスを向上させることを目的としたエンドツーエンドのファブリックソリューション。新たなIntel OPA準拠のHPCシステムは、ファーウェイのコンバージドブレードサーバ「FusionServer E9000」を基に開発。Intel OPAの採用により、単一システムで8Tbpsのデータ伝送性能が得られ、HPCクラスタの相互接続性能を大幅に改善できるとしている。インテルXeonプロセッサー E5 v4または同E7 v4を採用し、帯域幅はシングルポートで最大100Gbps、遅延時間はエラー検出を含めて110ns(ナノ秒)を実現する。
ファーウェイの法人向けICTソリューション事業グループでサーバ・ソリューション・セールス部門のディレクターを務めるゴン・ジャンノン氏は、「近年、産業界はデジタル変革の重要な局面を迎えており、HPC、クラウドコンピューティング、ビッグデータ、AI(Artificial Intelligence:人工知能)などの新たな技術との融合が加速し、継続的な革新を促進している。業界をリードするコンピューティングテクノロジーと製品を提供するインテルと、処理性能の高いHPC基盤を構築するファーウェイ、両者それぞれの専門性を活用することで、幅広い協業の機会を創出できる。HPC領域でインテルとの包括的な協業を深め、効率が高く管理が容易なHPCソリューションを共同で提供することで、顧客がデジタル変革を加速してビジネスで成功を収めることができるように支援していく」と述べた。
一方、インテルのアクセラレーティッド・ワークロード・グループでジェネラル・マネージャーを務めるバリー・デービス氏は、「当社はインテルXeonプロセッサー、インテルXeon Phiプロセッサー、インテルOmni-Pathアーキテクチャファブリックなど、HPC向けの主力製品をバランスの取れたポートフォリオで提供するために投資を進めている。Intel Omni-Pathは業界をリードするソリューションとして、HPCアプリケーションによって求められる性能を提供するとともに、コスト効率の高いスケーリングを可能とする」としている。
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