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5分で絶対に分かるオブジェクトストレージ5分で絶対に分かる(3/5 ページ)

IoT/ビッグデータトレンドの進展に伴い、データ蓄積・活用基盤として注目を集めているオブジェクトストレージとはどのようなものなのでしょうか? 5分で解説します。

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3分―オブジェクトストレージとは何か? ファイルストレージとどう違う?

 ではどうすれば、爆発的なデータ増大に対応できるストレージを実現できるのでしょうか? そこで注目されているのがオブジェクトストレージです。

 オブジェクトストレージとは、従来のようなファイル単位、ブロック単位ではなく「オブジェクト」という単位でデータを管理するストレージです。と言っても分かりにくいので、広く使われているファイルストレージと比較して、そのメリットに注目しながら説明しましょう。

 両者の最も大きな違いはデータの格納方法です。ファイルストレージはフォルダを多用したディレクトリ構造でデータを格納します。これに対してオブジェクトストレージは階層構造を持たず、オブジェクトの保管場所となる空間に、フラットかつ何の依存関係もない状態で各オブジェクトを保管し、オブジェクトIDと呼ばれる個別識別子を付与して、このIDでデータを出し入れします。

 これは、以下の図のように駐車場に例えることができます。ファイルストレージは大型ショッピングモールの駐車場のイメージです。車を停めたエリアと位置を自分で覚えておく必要があるように、ファイルストレージはどの階層の、どのフォルダにデータを格納したか覚えておく必要があります。

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ファイルストレージは大型ショッピングモールの駐車場のイメージ。オブジェクトストレージはタワー型の立体駐車場のイメージ。IDだけでオブジェクトを出し入れするため、格納場所を覚えておく必要がない

 一方、オブジェクトストレージはIDだけでオブジェクトを出し入れしますから、格納場所を覚えておく必要はありません。これはタワー型の立体駐車場や、車を降りてボーイさんにキーを預ければあとはお任せのホテルの駐車場によく似ています。

 この「保管場所となる空間に、フラットかつ何の依存関係もなく、各オブジェクトを保管する」という特性が、データの取り出し、移動、複製を容易にしています。また、フラットで依存関係がない格納構造のため、データを分散して保管しやすいことも特徴です。

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データとデータを管理するためのメタデータ、付与されたIDで構成される各オブジェクトを、保管場所となる空間にフラットかつ何の依存関係もなく保管する

 一般に、オブジェクトストレージはノードを並列化した分散ストレージとして構成しますが、この仕組みにより、データ量が増えてもノードを追加するだけでスケールアウトすることができます。つまりアーキテクチャとして、大量データの保管に向いている上、データ量の増加にも柔軟に対応していくことができるのです。

 それだけではありません。サーバを介してデータを操作する従来型ストレージとは異なり、オブジェクトストレージは、REST(Representational State Transfer)APIと呼ばれるコマンド群を介してデータを操作します。つまりオブジェクトストレージを操作するためのサーバは必要ありませんし、サーバ特定のプラットフォームにロックインされることもありません。

 そしてREST APIはHTTP構文の中に直接書くことができますから、Web上のITサービスのような感覚で、Webインタフェースから直接データの読み書きができるのです。

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