検索
ニュース

Instagramのハッキング被害、著名人だけでなく600万IDもの一般ユーザーも被害に遭っている可能性米大統領の公式アカウントも被害に?

Instagramで発生したアカウントハッキング被害は、著名人だけでなく一般ユーザーも被害に遭っていた可能性があることが分かった。

Share
Tweet
LINE
Hatena

 Facebook傘下のInstagramが2017年8月30日(現地時間)、Instagramの著名人アカウントがハッキングされ、個人情報が盗まれる事件が起きていたことを明らかにした。しかしそれだけではなく、一般ユーザーの600万に及ぶIDもアカウントハッキングの被害に遭っていた可能性もあると、スロバキアのセキュリティ企業ESETが2017年9月4日(現地時間)に公式ブログで状況を伝えた。以下、内容を抄訳する。

 この犯行は、InstagramのAPI(Application Programming Interface)のバグを悪用して行われた。当初は歌手のセレーナ・ゴメスさんなど、著名人だけが狙われてデータ盗難の被害に遭ったと思われていた。Instagramは2017年8月30日に著名人だけが標的になったとする声明を出していた。

 しかし著名人だけではなく、600万近くの一般ユーザーのInstagramアカウントも個人情報を盗まれた可能性があることが明らかになった。

 「Doxagram」と自称するハッカーが、このハッキングで得た情報のデータベースを裏サイトとしてサイバー犯罪者向けに開設。ここでは、「有名人の連絡先情報がコーヒー2杯分のたった10ドル(約1000円)で手に入る」などと宣伝しているという。

 InstagramのCTO(Chief Technical Officer:最高技術責任者)マイク・クリーガー氏は2017年9月1日に発表した声明で「私たちは最近、Instagram上のバグを発見した。このバグは、多くのユーザーが非公開にしている電子メールアドレスや電話番号へアクセスするために悪用される恐れがある」と、さらに大規模な侵害を受けたことを認めた。

photo Instagramのマイク・クリーガーCTOの声明

 Instagramは当初、このバグの影響を受けたユーザーは「低いパーセントにとどまる」としていたが、ハッカーがすぐにこれを否定し、ユーザーに対策方法を伝えるように通知。Instagramは「不審な挙動が見つかったら、同社のレポートツールで報告してほしい」と呼び掛けている。

 なおこのハッキングによって、米国ホワイトハウスのソーシャルメディアチームが運用する米大統領の公式Instagramアカウントも影響を受けた可能性があるとも言われている。

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

Security & Trust 記事ランキング

  1. 「SMSは認証に使わないで」 米CISA、モバイル通信を保護する8つのベストプラクティスを公開
  2. “ゼロトラスト”とトラスト(信頼性)ゼロを分かつものとは――情報セキュリティ啓発アニメ「こうしす!」監督が中小企業目線で語る
  3. 終わらせましょう。複雑過ぎるKubernetes/クラウドネイティブが生む心理的安全性の低下を――無料でクラウドセキュリティの勘所が分かる130ページの電子書籍
  4. よく聞く「複雑化するサイバー攻撃」は具体的にどう複雑なのか? 一例を医療系企業のランサム事例とともに解説
  5. ChatGPTやClaudeのAPIアクセスをかたってマルウェアを配布するPython用パッケージ確認 Kasperskyが注意喚起
  6. 3割程度のSaaS事業者が標準的なセキュリティ対策をしていない アシュアードがSaaS事業者を調査
  7. 中小企業の20%の経営層は「自社はサイバー攻撃に遭わない」と信じている バラクーダネットワークス調査
  8. ゼロトラストの理想と現実を立命館大学 上原教授が語る――本当に運用できるか? 最後は“人”を信用できるかどうか
  9. Cloudflareが「ゼロトラストセキュリティ」のツールを無料化 何が狙いなのか
  10. 「このままゼロトラストへ進んでいいの?」と迷う企業やこれから入門する企業も必見、ゼロトラストの本質、始め方/進め方が分かる無料の電子書籍
ページトップに戻る