Oracleが手動チューニング不要の自律型データベースクラウドの構想を発表:「自動稼働」と「自動スケーリング」「自動修復」という3つの特徴
Oracleは、自律型データベースクラウド「Oracle Autonomous Database Cloud」の構想を明らかにした。データベースのチューニングやパッチ適用、アップデート、メンテナンスなどが自動で行われることで、運用コストを低減できるようになるという。
Oracleは2017年10月2日、自律型データベースクラウド「Oracle Autonomous Database Cloud」の概要を明らかにした。同社の次世代データベース管理システム「Oracle Database 18c」を中核とするOracle Autonomous Database Cloudは、機械学習技術の採用により手動チューニングを不要としたことで、管理者の労働コストや人的ミスを排除し、可用性やセキュリティを高めるとしている。
Oracle Autonomous Database Cloudは、「自動稼働」「自動スケーリング」「自動修復」の機能を提供し、データベースのチューニングやパッチ適用、アップデート、メンテナンスなどを自動化し、運用コストを低減する。
自動稼働
継続して性能のチューニングを実施。アップグレードとパッチ適用も、稼働中に自動実行する。
自動スケーリング
コンピューティングとストレージの拡張、縮小を実行。この際にダウンタイムを発生させない。
自動修復
SLA(Service Level Agreement)によって99.995%の信頼性と可用性を保証。計画/計画外停止の発生は年間30分未満。
また、Oracle Autonomous Database Cloudは、下記のような多種多様なワークロードに対応するという。
- トランザクション
- 混合ワークロード
- データウェアハウス
- グラフ分析
- 部門アプリケーション
- ドキュメントストア
- IoT(Internet of Things)
最初のサービスはデータウェアハウス向けの「Oracle Autonomous Data Warehouse Cloud」で、2017年中の提供開始を予定している。Oracle Autonomous Data Warehouse Cloudは、Oracle Autonomous Database Cloudを基に構築するデータウェアハウスのクラウドサービス。このクラウドサービスも、手動によるチューニングは不要であり、データ分散キーやソートキーの指定、インデックスの構築、データの再編成、圧縮の調整などといった専門家による複雑な手動設定は必要ない。しかも、自動キャッシングや適応型インデキシング、機械学習を利用した圧縮機能などを統合して処理性能も高められているという。
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