オラクル、Oracle Database Cloud ServiceのベアメタルオプションとIaaSの新サービスを追加:Oracle Databaseを稼働させるIaaSの選択肢を拡充
オラクルが「Oracle Cloud Platform」の機能拡張を発表。Oracle Database Cloud ServiceのベアメタルオプションとIaaSプラットフォームにおける新サービスを追加する。
米オラクルは2017年1月17日(米国時間)、米国で開催された自社イベント「Oracle CloudWorld NewYork 2017」でクラウドサービス「Oracle Cloud Platform」の機能拡張を発表。データベースクラウドサービス「Oracle Database Cloud Service」を高パフォーマンスのベアメタルコンピュートサーバ上で利用するオプションと、「Oracle Cloud Infrastructure as a Service(IaaS)」における新たな仮想マシン、ロードバランサー、ストレージ機能の新サービスをリリースする。
これらの新機能によりOracle Cloud Platformは、性能を区分するデータベースサービス、より密に統合されたIaaS機能を提供し、顧客が容易に基幹アプリケーションをクラウドで開発、テストし、展開することが可能となるとしている。
Oracle Database Cloud Serviceは、従来の仮想サーバに加えて、高パフォーマンスのベアメタルコンピュートサーバでも利用可能になる。このオプションにより、エンタープライズワークロードの開発、テスト、デプロイに対応する。新たなIaaSプラットフォームでOracle Databaseを稼働することで、主要なクラウドデータベースプロバイダー比で50倍以上の性能を実現できるとしている。
Oracle Cloud Platformにおける新たなIaaSサービスでは、ベアメタルのコンピュートサーバ、ブロックボリューム、オブジェクトストレージと同じ低レイテンシ、高パフォーマンスのVirtual Cloud Network(VCN)で動作する1/2/4コアの仮想マシン(VM)を提供。この他、新しいロードバランシングサービスにおいて、幅広いアプリケーショントラフィック、高可用性、セキュリティニーズをサポートする100Mbps、400Mbps、8Gbps、3つのプロビジョニングされた帯域幅が用意される。オブジェクトストレージでも、新しいブロックストレージオプション(2TB)と保存データの暗号化機能が利用できるようになる。
オラクルの製品開発担当プレジデントであるトーマス・クリアン氏は、「こうした最新の投資により、Oracle Cloudは、Oracle Database、またはサードパーティーのデータベースを使ったアプリケーションを開発、テスト、スケーリングするための明確な道筋を提示している」と述べ、さらに、Oracle Cloudの特徴を次のように説明した。
「私たちは、顧客がクラウドへ移行してビジネス戦略を加速するための最も包括的なアプローチを提供している。オラクルは、オンプレミスアプリケーションと100%の互換性を持つ、リレーショナルデータベースクラウドサービスの最も幅広く強力な選択肢を提供している。顧客は簡単かつシームレスに、エンタープライズワークロードをクラウドへ移行できる」(クリアン氏)
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
- オラクルユーザーなら理解しておきたいOracle Cloud Platformまとめ
サービス名称や料金体系、利用方法や管理レベルなどが複雑に見える「Oracle Cloud」。今回は、データベースに携わるITエンジニアなら理解しておきたい「Oracle Cloud Platform」の中の「データ管理」サービスを整理します。 - オラクルのエリソン会長、「Oracle Database」最新版や多数のクラウドイノベーションを発表
米オラクルのラリー・エリソン氏は「Oracle OpenWorld 2016」の開幕基調講演を行い、同社のクラウドコンピューティングプラットフォーム全般にわたる多くのイノベーションを披露した。 - オラクル、Exadataを月額2万1000円から使える「Oracle Exadata Express Cloud Service」を発表
日本オラクルは、Exadataを月額2万1000円から使える「Oracle Exadata Express Cloud Service」を発表。併せて、Oracle Exadata Express Cloud Service上で最新のデータベース管理システム「Oracle Database 12c Release 2」を提供する。 - Oracle Cloudを“自社DC”で利用可能に──オラクル、クラウド新サービス「Oracle Cloud Machine」を発表
日本オラクルは、Oracle Cloud完全互換のIaaSとPaaSを自社データセンターへ置ける、サブスクリプション型サービス「Oracle Cloud Machine」を発表。日本企業の多くが抱える、「クラウド導入の大きな障壁」を取り除くのが狙いだ。