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「AIアシスタント」「ドローン」「スマート玩具」にもセキュリティ対策を――McAfeeが「最もハッキングされやすいギフト一覧」を発表サイバー犯罪者は消費者の対策不足を利用

McAfeeは、2017年版「最もハッキングされやすいギフト一覧」を発表。「ノートPC」などのIT機器の他、「ドローン」「AIスピーカー」「インターネットに接続可能な玩具」などが上位に挙げられた。

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 McAfeeは2017年11月21日、2017年版「最もハッキングされやすいギフト一覧」を発表した。2015年以来、同社は毎年、米国のホリデーシーズンの人気ギフト商品に潜むセキュリティリスクを調査している。

 発表によれば、「最もハッキングされやすいギフト」第1位は、「ノートPC、タブレット、スマートフォン」。第2位は「ドローン」だった。

 ドローン市場は、2017年に最高10億ドル規模に達すると予想される。一方、ドローン向けのセキュリティ対策は遅れ気味だ。McAfeeは、不正アクセスによる「乗っ取り」をはじめ、ドローン同士でやりとりされる「偽のWi-Fi信号」などのリスクに注意を促している。

 第3位は、AIスピーカーなどの「AIアシスタント」だった。こうした機器は、ユーザーの声による「ウェイクアップワード」で起動するため、音声を拾うためのマイクを備え、場合によってはカメラも搭載している。McAfeeは、こうした点により、AIアシスタントがプライバシーに関わる潜在的リスクを抱えていると指摘する。

 第4位は、「インターネットに接続可能な子供用玩具」。McAfeeは、「セキュリティに優先的に取り組んでいない玩具メーカーも存在する。こうした玩具は、内蔵されたマイクや位置情報利用サービスなどを通して、ハッカーに攻撃されやすくなっている恐れがある」としている。

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国外のセキュリティフェアでは、専門家がインターネットに接続されたテディベアを実際にハッキングして見せた例も

 第5位は、「ネットワーク接続機能を備えた家電」で、ユーザー自身や自宅に関する情報を盗まれるリスク、オンライン攻撃に利用されるリスクなどをはらんでいるという。

 McAfeeは、こうしたギフト商品を購入する一般消費者のセキュリティに関する意識も調査した。それぞれギフト商品を対象に、「セキュリティの必要性を認識している」と答えた消費者の割合は、「ノートPCやタブレット、スマートフォン(69%)」「AIアシスタント(56%)」「ドローン(29%)」「子供用玩具(22%)」の順に低くなった。

 また、オンライン環境で使うIDやデバイスのセキュリティ対策については、ほとんどの消費者が「重要だと認識している(91%)」と回答したが、「実際にセキュリティ対策を実施している(53%)」と答えた消費者は、ほぼ半数にとどまった。一部の消費者からは、「セキュリティ対策が必要だと認識しているが、その方法を知らない(22%)」「メーカーが製品のセキュリティを確保していると考えている(16%)」といった回答も見られた。

 McAfeeは、「サイバー犯罪者は、消費者の認識や対策不足を利用してデバイスに侵入し、個人情報を盗む。メーカーによるアクセス制限を当てにせず、消費者自身がデバイスに搭載されるセキュリティ設定をきちんと調べることが重要」としている。

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