「Googleアシスタント」が幅広いデバイスで利用可能に――2018年、利用シーンをさらに拡大:スマートフォンで車のガソリン残量が分かる
「Googleアシスタント」は2018年に、ホームデバイス、スマートフォンおよびヘッドフォン、車載システムなどのさらに幅広いデバイスで利用できるようになる。
Googleは2018年1月9日(米国時間)、現在4億台以上のデバイスで利用可能という同社の音声AIアシスタント「Googleアシスタント」が2018年に、ホームデバイスや、スマートフォンおよびヘッドフォン、車載システムなど、さらに幅広いデバイスで利用できるようになると発表した。
Googleアシスタントは現在、「Google Home」、Androidスマートフォンおよびタブレット、「iPhone」、ヘッドフォン、TV、スマートウォッチなどのデバイスで利用でき、8つの言語に対応している。
ホームデバイス
Googleアシスタントは2018年に、以下の幅広いメーカーの新しい音声対応スピーカーに搭載されるという。
- Altec Lansing
- Anker Innovations
- Bang & Olufsen
- Braven
- iHome
- JBL
- Jensen
- LG Electronics
- Klipsch
- Knit Audio
- Memorex
- RIVA Audio
- SoLIS
またGoogleアシスタントは、JBL、Lenovo、LG Electronics、ソニーの新しいスマートディスプレイにも搭載されるという。これらはタッチパネルを搭載し、「YouTube」で動画を見たり、「Google Duo」でビデオ通話を行ったり、「Googleフォト」で写真を見つけたりすることもできる。ホーム画面でコンテンツのレコメンドを受けることも可能だ。
さらに、Changhong、Element、Funai、Haier、Hisense、Westinghouse Electricが、Googleアシスタント搭載の新しいAndroid TVを発表するとしている。LG ElectronicsもGoogleとの密接な協力により、Googleアシスタントを統合した新型TVを数カ月後に投入する予定だ。
Googleアシスタントは現在、225以上のホームコントロールブランドによる1500種類以上のホームコントロールデバイス(Abode、Crestron、Gourmia、Insteon、Kohler、Yonomiなどの多数の新製品を含む)と連携しており、Googleアシスタントから操作可能だ。家の暖房をオンにしたり、洗濯物をチェックしたり、裏口の施錠を確認したりといったことができる。
スマートフォンとヘッドフォン
Googleアシスタントに最適化された新しいヘッドフォンがJaybird、JBL、LG Electronics、ソニーからリリースされる予定だ。これらのヘッドフォンは、スマートフォンとペアリングし、ヘッドフォンに触れればすぐにGoogleアシスタントに話しかけることができる。曲のスキップ、通知の受信、自分宛てのメッセージの読み上げと返信などを頼むことが可能だ。
車載システム
米国では、車載システム「Android Auto」でGoogleアシスタントが利用できるようになる。
Android Autoに対応している自動車は、Ford Motor、General Motors、日産自動車、Volkswagen、Volvoなど40以上のブランドの400モデル以上、計数千万台。Android AutoでGoogleアシスタントを使えば、運転しながら音声操作でSpotifyやGoogle Play Musicのような音楽アプリのプレイリストを聞いたり、Google MapsやWazeで道を調べたり、WhatsAppのようなアプリでメッセージを送受信したりできる。近いうちに、運転しながらSpotHeroで駐車スペースを予約したり、Starbucksのお好みのドリンクやフードを注文したりすることも可能になるという。
Android Autoに対応している車にAndroidスマートフォンを接続すると、車に搭載されている画面に表示されるAndroid AutoでGoogleアシスタントが利用できる。Androidスマートフォンの画面でGoogleアシスタントを利用するのは、どの車でも可能だ。Googleは、スマートフォンなしでGoogleアシスタントを車に直接統合できるようにするため、自動車メーカーと協力している。
スマートフォンやスピーカー、TVでGoogleアシスタントを使えば、ガソリンの残量やドアロックなどを車に近づかなくてもチェックできる。この機能はBMW、Mercedes-Benz、Hyundai Motorの車で既に利用できる。
アクション
Googleは、Googleアシスタントでできることが非常に多くなってきたことから、それらを「アクション」と呼ぶことにしたことも明らかにした。アクションには、Googleが開発した機能(Google Mapsでの道案内など)と、開発者、パブリッシャーなどサードパーティーが開発した機能の両方が含まれる。現在、Googleアシスタントで可能なアクションの数は100万以上に上るという。
ユーザーがアクションを見つけやすいように、Googleは新しいディレクトリページ「アシスタントの機能」を開設した。また、AndroidスマートフォンまたはiPhoneでGoogleアシスタントにアクセスし、隅の青いアイコンからアクションを探すこともできる。
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