群馬大と三井住友銀行が自動運転車の地域活用で連携 次世代モビリティサービスを開発
群馬大学と三井住友銀行(SMBC)は、自動運転技術を活用したモビリティサービスの実現に向けた連携協定を結んだ。自動運転車を活用した地域交通サービスの開発、展開を目指す。
群馬大学と三井住友銀行(SMBC)は2018年2月16日、地域における自動運転自動車を活用したモビリティサービスの実現に向けて、「次世代モビリティ社会実装研究に関する協定書」を締結した。自動運転分野に特化した大学と銀行の産学連携は国内初の取り組みだという。
SMBCは、次世代モビリティサービスの実現に向けた事業化支援、ソーシャルインパクトボンド(社会貢献型投資:民間資金を活用した官民連携による社会課題解決の取り組み)などを活用したファイナンス支援や、生体認証や電子決済などを活用した決済サービスといった技術面での支援などを行う。
これまで群馬大学では、2016年10月から群馬県桐生市内で自動運転車の公道実証実験を開始したことをきっかけに、同年12月に「次世代モビリティ社会実装研究センター」を設置し、限定地域での完全自動運転商用化を目指すなど、関連分野の企業や自治体などと連携しながら、次世代モビリティシステムの社会実装に向けた研究を展開している。
一方、SMBCは、自動車産業の競争環境が変化する中、2016年4月に部門横断的なチームとして「次世代自動車プロジェクトチーム」を立ち上げ、自動運転社会や電動化、サービス化などに向けた企業の戦略対応を支援してきた。
2017年11月には、神戸市北区筑紫が丘における「ラストマイル自動運転移動サービス」の実証実験で、三井住友フィナンシャルグループの日本総合研究所と群馬大学とが連携するなど、グループを挙げて取り組んでいる。
今回、群馬大学とSMBCは、地域における自動運転車を活用したモビリティサービスの開発と同サービスの全国展開に関して連携することで合意。またSMBCでは、各地域の地元金融機関とも連携して、次世代モビリティ社会に求められる金融サービスを検討していくとしている。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
NVIDIAとBaidu、AIと自動運転で技術提携
NVIDIAと中国検索大手のBaidu(百度)が、AIおよび自動運転技術に関する広範な業務提携を結んだ。Baiduが、NVIDIAの自動運転車用スーパーコンピュータ「Drive PX 2」を自動運転プロジェクト「Apollo」で、NVIDIAのAIサポートGPU「Volta」をクラウドサービス「Baidu Cloud」で、それぞれ採用する。スウェーデン発自動運転トラック「T-pod」初披露 2020年には稼働へ
自動運転/人によるリモート操作で走行するトラック「T-pod」をスウェーデンEinrideが初披露した。無人なので窓はなく、1度に15枚のパレットを輸送できる。ドバイ警察、年内に自動運転ロボットパトカー運転開始
ロボット警察官の雇用で話題を呼んだドバイ警察が、今度は無人でパトロールする小型自動運転パトカーを年内に導入すると発表した。(動画あり)配車サービスのLyft、Alphabet主導で10億ドル増資
配車サービスのLyftがGoogleの親会社Alphabet主導の増資ラウンドで10億ドル調達したと発表した。LyftはAlphabet傘下の自動運転技術企業Waymoと提携している。Google系列のWaymo、完全自動運転タクシーを米国で試験提供へ
Google系列の自動運転車企業Waymoが、世界初の運転席無人の公道走行をアリゾナ州フェニックスで実施した。同地で一般人が利用できる無人配車サービステストを開始する計画だ。ロシアYandex、プリウスベースの自動運転タクシーを開発中(動画あり)
ロシアの検索エンジン最大手Yandexが、配車サービス「Yandex.Taxi」向けの完全自動運転車を開発中であると発表。トヨタのプリウスベースの自動運転車が無人で走行する動画を公開した。2018年には公道での走行テストを開始する計画だ。