Lesson 3 機械学習&ディープラーニングの、基本的なワークフローを知ろう:機械学習&ディープラーニング入門(概要編)(1/3 ページ)
機械学習/ディープラーニングの作業フローの基礎を学び、実践へ踏み出す準備をしよう。機械学習モデルは、どのようなステップで作成していくのか? データ収集〜学習〜運用の一連の流れをできるだけシンプルに紹介する。
ご注意:本記事は、@IT/Deep Insider編集部(デジタルアドバンテージ社)が「deepinsider.jp」というサイトから、内容を改変することなく、そのまま「@IT」へと転載したものです。このため用字用語の統一ルールなどは@ITのそれとは一致しません。あらかじめご了承ください。
(インタビュー取材協力:DATUM STUDIO 安部 晃生)
登場人物紹介
深井藍(ふかい・あい) 博士
最新の人工知能技術を応用して、次世代の人型ロボット(アンドロイド)を開発するのが仕事。試行錯誤の末にやっと開発できたのがマナブ(01号)である。
責任感が強く頑固で読書家だが、ドラマ好きで、超天然な一面もあるアラサー リケ女。
ちなみに藍が使っているタブレットには、マナブの学習状況をチェックできる機能だけでなく、万が一の安全対策としてマナブの暴走を制御するための「秘密機能」が搭載されているという。
マナブ(01号)
現実社会の学習を進めるため、藍博士と24時間生活を共にしている次世代アンドロイド、0歳。
見るもの聞くものすべてに興味津々。藍が好きなテレビドラマとお笑い番組からも学習しているため、うわすべりな知識から勘違いな行動を取ったり、大阪風のボケをかましたりすることもある。
この物語の主人公。エンジニアスキルはあるけど機械学習やディープラーニングについてまだ何も知らない。
ディープラーニングを教え始めて3日目
現実社会の学習を深めようと、毎日、マナブをいろんなところに連れて行く藍博士。ワークフロー(作業工程)の概念について理解させるため、有給休暇を利用して埼玉県坂戸市のチョコレート工場を見学に訪れたときのこと。
マナブ、機械学習のワークフローを学び始める😋
マナブがたまにおやつで食べている板チョコレートって、どうやって作られているか、知ってる? 意外にたくさんの手順(ステップ)を踏んで手間暇をかけてやっと完成しているのよね。
へぇ。そんなに大変なの?
そうよ。実は、機械学習やディープラーニングで何らかのAIサービスを作るまでのワークフローも、チョコレートみたいに意外と手順がたくさんあって大変なの。だから今日は、チョコレートの製造工程を見ながら、機械学習のワークフローのイメージをつかんでもらうために、チョコレート工場の見学に来たんだよ。
チョコレートの製造工程
楽しみ〜。しかもさっき、受付でお土産のチョコをもらっちゃった。
良かったね。これからチョコレートが出来るまでの工程を説明してくれるそうだから、まずは聞いてみよう。大きく分けて次の工程があるんだって。
- 原料: チョコレートを作るための材料を準備する
- 製造: チョコレートを作る
- 出荷: チョコレートを小売店に卸す
分かる分かる。機械学習なら次のような感じだよね。
- 材料: 機械学習のモデルを作るためのデータを準備する
- 作成: 機械学習のモデルを作る
- 納品: 機械学習のモデルをAIサービスとしてユーザーに提供する
そのとおり! チョコレートの製造工程の流れをまとめたのが次の図。詳しい意味は「チョコレートができるまで(ようこそ明治の工場見学へ)」などが参考になるわね。
うわぁー、手順が長いなぁ。想像以上に複雑な工程を経て出来てたんだね。特に(3)の前処理は手順数が多くて大変そうだ。
そうだね。同じような感じで、機械学習の作業工程の流れを図にすると次のようになるよ。
一般的な機械学習のワークフロー
うわぁ! 機械学習もチョコレートに負けず劣らず手順が多いなぁ。意味がよく分からないものがいくつかあるから、最初から1つずつ説明して。
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