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セカンダリが停止したらレプリケーションが配信されなくなった(処理遅延)SQL Serverトラブルシューティング(70)(2/2 ページ)

本連載では、「Microsoft SQL Server(以下、SQL Server)」で発生するトラブルについて、「なぜ起こったか」の理由とともに具体的な対処方法を紹介していきます。今回は「セカンダリが停止したらレプリケーションが配信されなくなった」場合の解決方法を解説します。

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解決方法

 同期が完了したデータしかレプリケーションで配信しないため、可能であればセカンダリレプリカを復旧させ同期を再開させます。もしセカンダリレプリカの復旧に時間がかかる場合は、一度可用性グループを削除すれば同期する必要がなくなるため、レプリケーションの配信が再開します。

 セカンダリレプリカやミラーリングパートナーとの同期を待たずにレプリケーションを配信したい場合は、次のコマンドなどでトレースフラグの1448を有効にします。

DBCC TRACEON (1448, -1)

 トレースフラグ1448が有効になっている場合は、プライマリレプリカのデータがコミットされた時点で、レプリケーションの配信対象となります。そのため今回のようにセカンダリレプリカが停止していても、レプリケーションが配信されなくなることはありません。

 ただしセカンダリレプリカが復旧して同期が完了するまでは、セカンダリレプリカとサブスクライバーとの間でデータの差異が発生しているため、注意が必要です。

「セカンダリが停止したらレプリケーションが配信されなくなった」場合の解決方法

  1. セカンダリレプリカを復旧する
  2. 可用性グループから削除する
  3. トレースフラグ1448を有効にする



筆者紹介

内ヶ島 暢之(うちがしま のぶゆき)

ユニアデックス株式会社 NUL System Services Corporation所属。Microsoft MVP for Data Platform(2011〜)。OracleやSQL Serverなど商用データベースの重大障害や大型案件の設計構築、プリセールス、社内外の教育、新技術評価を担当。2016年IoTビジネス開発の担当を経て、現在は米国シリコンバレーにて駐在員として活動中。目標は生きて日本に帰ること。

椎名 武史(しいな たけし)

ユニアデックス株式会社所属。Microsoft MVP for Data Platform(2017〜)。入社以来 SQL Serverの評価/設計/構築/教育などに携わりながらも、主にサポート業務に従事。SQL Serverのトラブル対応で社長賞の表彰を受けた経験も持つ。休日は学生時代の仲間と市民駅伝に参加し、銭湯で汗を流してから飲み会へと流れる。


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