「SUSE Linux Enterprise 15」の販売開始、KVMのネストやGPU仮想化に対応:サポート期間は13年間
SUSEは「SUSE Linux Enterprise 15」の販売を2018年7月中旬に開始する。Python 3.6をフルサポートし、KVMのネストやGPUの仮想化にも対応した。openSUSE Leap 15からの移行も可能である。
SUSEは2018年6月25日、「SUSE Linux Enterprise 15」の販売を同年7月中旬に開始すると発表した。併せて、「SUSE Manager 3.2」と「SUSE Linux Enterprise High Performance Computing 15」も提供開始することを発表した。SUSE Linux Enterprise 15は、前バージョンであるSUSE Linux Enterprise 12と比べて、さまざまな改善が施されている。
まず、「openSUSE Leap 15」からの移行を可能とした。これによりコミュニティーが開発した無償のディストリビューションで試し、本稼働環境ではSUSE Linux Enterprise 15を利用するといった運用が可能になる。システム運用者向けの機能としては、「zypper search-packages」コマンドで、全てのSUSEリポジトリから利用可能なパッケージを検索できるようになった。
またPython 2.7に加え、Python 3.6に対してもフルサポートが提供される。さらにプレビュー機能として、仮想化機能であるKVM(Kernel-based Virtual Machine)のネスト(仮想マシン上でさらに仮想マシンを稼働させること)や、GPUの仮想化機能、仮想マシンの暗号化「AMD Secure Encrypted Virtualization」への対応なども新たに実装された。
その他の機能としては、Linuxカーネル(4.12)、gcc(6.4と7.1)、glibc(2.25)、OME(3.26)、Samba(4.6)が提供される。
SUSE Linux Enterprise 15のサポート期間は13年間。10年間の一般サポートと3年間の延長サポートが受けられる。
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