ディープラーニングのオンライン教材、パーソルキャリアらが学生に無償提供:機械学習も対象
パーソルキャリアとzero to oneは、「機械学習」と「ディープラーニング」という2種類のオンライン教材について、大学生と大学院生向けに無償提供を開始した。条件を満たした受講生は、日本ディープラーニング協会の「E資格」の受検費用も免除される。
パーソルキャリアとzero to oneは2018年11月13日、日本ディープラーニング協会(JDLA)の認定プログラムである「機械学習コース」と「ディープラーニングコース」の2つの学習コースを、大学生と大学院生に向けて無償提供すると発表した。
2つの学習コースはzero to oneが開発したオンライン教材。パーソルキャリアが運営する、データサイエンティスト学習支援プログラム「Data Ship」でオンライン受講できる。
両社がこのようなサービスを開始したのは、データサイエンティストなどの先端IT人材に対するニーズが高まっているにもかかわらず、そのような人材が不足していることが背景にある。経済産業省の「IT人材の最新動向と将来推計に関する調査結果」によると、2020年には先端IT人材が約4.8万人不足するという予測がある。
JDLAの「E資格」は、こうしたディープラーニングを実装するエンジニアの技能を認定する目的で設立された。しかし、2018年10月に発表された最初の合格者234人に占める学生の比率が少なく、将来を担う若い世代の育成が求められている。
こうした状況を受けてパーソルキャリアとzero to oneは、E資格の取得に必要なJDLA認定プログラムのオンライン教材を無償提供することで、若手先端IT人材の育成を目指す。まずは、近畿大学と東京大学、東北大学の研究室の協力を得て、機械学習やディープラーニングに関心の高い学生に対して提供する。
対象は大学生と大学院生。受講時間は約100時間。受講期間は約3カ月。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
- 「インターネット」で勝てなかった日本が、「深層学習」で勝つには 東大・松尾豊氏
NVIDIAが開催した「GTC Japan 2018」で、東京大学 特任准教授、日本ディープラーニング協会 理事長の松尾豊氏が登壇。深層学習の原理や、深層学習に関する研究の現状について説明し、今後、実社会で深層学習がどう扱われていくのか、持論を展開した。 - ディープラーニングをFPGAに実装、組み込み向け開発キットをLeapMindが発売
LeapMindは、FPGA開発向けのボードコンピュータ「DE10-Nano」と、サンプルのディープラーニングモデルを含む「DeLTA-Kit」の販売を開始する。組み込み向けの各種学習モデルも提供する。 - ディープラーニングと機械学習の技術要件
機械学習、とりわけディープラーニングの市場での地位は今や確立されており、定着しているといえる。今回はこれらの技術要件と、近い将来に何が期待できるかを考えてみよう。