「ディープラーニング作業環境の概要とGoogle Colaboratory(Jupyter Notebookのオンライン版)の使い方」まとめ:Google Colaboratory入門
機械学習やディープラーニングの作業環境と使い分け指針、Jupyter Notebookのオンライン版「Google Colaboratory」の概要や使い方を箇条書きでまとめる。
ご注意:本記事は、@IT/Deep Insider編集部(デジタルアドバンテージ社)が「deepinsider.jp」というサイトから、内容を改変することなく、そのまま「@IT」へと転載したものです。このため用字用語の統一ルールなどは@ITのそれとは一致しません。あらかじめご了承ください。
前回はGoogle Colabの使い方を紹介した。今回は、まとめとして、これまでの3回分のLessonのポイントを、箇条書きで短く書いているので、再確認に活用してほしい。
また、もっとGoogle Colabの使い方を学びたい人向けに、課題としてチャレンジ問題を用意したので、気になる人はチェックしてみてほしい。
まとめ:ディープラーニングの概要とJupyter Notebook
- 機械学習/ディープラーニングの作業環境: 統合開発環境のPyCharmや、シンプルなコードエディターのVisual Studio Code、ノート形式で実行と記録ができるJupyter Notebookなどがある
- Project Jupyter: 本シリーズで使うJupyter Notebookと、グループ利用のJupyterHub、次世代バージョンのJupyterLabを提供している
- Jupyter Notebookオンライン環境: 無償で利用できるものが多数あり、代表的にはMicrosoft Azure Notebooksや、Kaggle Kernels、Google Colaboratoryなどがある
- Google Colaboratory: 「Google Colab」と略され、Googleドライブの接続アプリの形式で提供されている。Googleドキュメントが有する変更履歴や共同編集も有効で、GPUが無償、Python 2.7&3.6の両対応といったメリットがある。操作性も直感的でマニュアルは不要なほど
- Colaboratoryノートブック: Jupyter Notebook互換の.ipynbファイルで出力できるだけでなく、Pythonファイル(.py)でも出力できる
- ノートブックのセル: 「コードセル」と「テキストセル」の2種類がある。テキストセルはMarkdownフォーマットで記述する
- Markdownフォーマット: そのまま文章を書けば基本的に問題なし。最も使う見出しの書式は# レベル1/## レベル2/### レベル3。Google Colabでは見出しが目次となり、階層構造を表現できる
- Google Colabのショートカットキー: [Alt]+[Enter]キーで「セルを実行して、新しいコードセルを挿入」でき、[⌘/Ctrl]+[M] [M]キーで「テキストセルに変換」できる。[Tab]キーで、オートコンプリートやヘルプドキュメントを表示できる
- オートコンプリート: コーディング中の文字列に対して、入力可能な候補を表示する機能
- ヘルプドキュメント: 「docstringヘルプ」とも呼ばれる。関数の(〜)の間で[Tab]キーを押すと表示される機能
【チャレンジ問題】
繰り返しになるが、このチャレンジ問題は、必須ではなく、もう少しGoogle Colabを学びたい人向けである。
「Hello, Colaboratory - Colaboratory - Google」というページでは、Google Colabの基本機能が一通りカバーされている。このページを開き、自分で気になるところをクリックして試してみてほしい。これが今回のチャレンジ問題だ。
クリックしていくと、Google Colabでどのようなことができるかがざっくりと分かってくるはずだ。Jupyter NotebookやGoogle Colabは、直観的に操作できるツールとなっているおり、あらためて記事やマニュアル(説明書)などを読んで習得しなくても、「習うより慣れろ」で使いこなせる。スマホのアプリを使いこなすのに、わざわざ説明書を読まないと同じだ。まずはいろいろと触って慣れることが大切だ。
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