AT&T、5Gネットワークエッジ拠点でAzureサービスの顧客向け提供を始めると発表:まずはダラスで提供開始
AT&TとMicrosoftは2019年11月26日(米国時間)、AT&Tの5Gエッジコンピューティング拠点におけるMicrosoft Azureサービスの提供を開始すると発表した。両社は2019年7月、5G関連を含む包括的な提携を発表していたが、Azureを採用したネットワークエッジコンピューティングサービスの提供を具体的に発表したのは今回が初めて。
AT&TとMicrosoftは2019年11月26日(米国時間)、AT&Tの5Gエッジコンピューティング拠点におけるMicrosoft Azureサービスの提供を開始すると発表した。両社は2019年7月、5G関連を含む包括的な提携を発表していたが、Azureを採用したネットワークエッジコンピューティングサービスの提供を具体的に発表したのは今回が初めて。
パブリッククラウド事業者にとっては、遅延に敏感なIoT/エッジコンピューティングのニーズの高まりにどう対応するかが課題となってきた。AT&TとMicrosoftによる今回の発表は、その回答の1つといえる。ただし、AT&TにとってMicrosoftが5Gエッジコンピューティングにおける唯一のパブリッククラウドパートナーになるのかどうかは分からない。
共同プレスリリースは、「2社はNetwork Edge Compute(NEC)技術の選択的なプレビュー提供を始めようとしている。NECではMicrosoft AzureクラウドサービスをAT&Tのネットワークエッジ拠点に織り込むことができる」と表現している。まず米ダラスにおいて、一部顧客に提供を開始し、2020年にはロサンゼルスおよびアトランタでの限定顧客向け提供を目指すという。
NECとは、この場合5Gネットワークエッジにおけるコンピューティングサービスを意味している。5Gでは低遅延/広帯域/多端末同時接続による、新たなIoTシナリオの広がりが期待されている。移動体通信各社は、非力な端末に対し、低遅延で高度な演算処理を提供できるよう、基地局あるいはエッジ集約拠点におけるコンピューティングサービスの開発を進めてきた。
AT&Tは2019年7月のMicrosoftとの発表時点で、イスラエルのスタートアップ企業Vorpalが開発したドローンのリアルタイム認識・追跡システムに、両社のサービスを適用するテストを実施したことを明らかにしていた。今回のプレスリリースでは、クラウドゲームプラットフォーム企業のGame Cloud Networkとの協力関係を紹介している。
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