ソフトウェア脆弱性は2019年にどう変わったのか? TheBestVPN.comが報告:コード実行の脆弱性が多い
TheBestVPN.comは主要なOSやWebブラウザなどで2019年に見つかった脆弱性を調査した結果を発表した。NIST(米国国立標準技術研究所)の「National Vulnerability Database」を基に分析した。OSでは「Android」、アプリケーションソフトウェアでは「Adobe Flash Player」の脆弱性が最も多かった。
TheBestVPN.comは2020年3月6日(米国時間)、主要なOSやWebブラウザなどで見つかった脆弱(ぜいじゃく)性を調査した結果を発表した。NIST(米国国立標準技術研究所)の「National Vulnerability Database」を基にして、2019年に見つかった脆弱性を対象とした。
2019年に脆弱性が最も多く報告されたソフトウェアの他、脆弱性の種類ごとの比率、脆弱性が多数報告されたベンダーやOS、脆弱性のリスクが高かったソフトウェアなどを報告している。1999〜2019年の20年間にわたる状況にも触れている。
脆弱性が最も多く報告されたソフトウェアは「Android」
2019年に報告された脆弱性の総数は1万2174件。そのうち報告件数が最も多かったソフトウェアは「Android」(414件)だった。Androidは2016年と2017年にも報告件数が最も多かった。
なお、2018年は1万6556件の脆弱性が報告されており、件数が最も多かったのは「Debian GNU/Linux」(1197件)だった。
TheBestVPN.comはiOSがリストに含まれていないことに注目している。
脆弱性の種類では「コード実行」が首位に
2019年に報告された脆弱性を種類別に見ると、コード実行の脆弱性(25.3%)、クロスサイトスクリプティング(XSS)の脆弱性(17.7%)、オーバーフローの脆弱性(13.9%)、サービス妨害(DoS)の脆弱性(10.2%)、情報入手の脆弱性(10.0%)が上位を占めた。
攻撃者に任意のコマンド実行を許してしまうコード実行の脆弱性は、2018年に続いて2年連続で最も比率が高かった。
コード実行の脆弱性が首位に躍り出たことには理由がある。2017年はDoSの脆弱性の比率が最も高かったものの、2018年にGitHubのWebサイトがDoS攻撃で5分間程度オフラインとなったことなどを受け、企業のDoS対策が進んだ。2019年にDoSの脆弱性の比率がさほど高くなかったのはこのためだ。
脆弱性が多数報告されたベンダーはMicrosoft
1999〜2019年に脆弱性の報告件数が最も多かったベンダーの5社は、Microsoft(6814件)、Oracle(6115件)、IBM(4679件)、Google(4572件)、Apple(4512件)だった。
これに対し、2019年単年で脆弱性の報告件数が最も多かったベンダーは、Microsoft(668件)、Google(609件)Oracle(489件)、Adobe Systems(441件)、Cisco Systems(440件)となっている。
20年間の累積で最も脆弱性が多いOSは?
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