検索
連載

[AI・機械学習の数学]微分法の基本を身につけて「変化」を見極めようAI・機械学習の数学入門(3/3 ページ)

式の値が最小になるときのxの値を求めたり、値がどのように変化していくかを見たりするためには微分が活用できる(回帰分析・重回帰分析につながる基礎知識)。今回は平均変化率から始め、微分の基本を一歩ずつゆっくりと追いかける。

Share
Tweet
LINE
Hatena
前のページへ |       

練習問題

 以下の関数を微分してみましょう。

(1) f(x) = 7x3xで微分する
(2) f(x) = 10xで微分する
(3) f(x) = 2x4+3x2+5xで微分する
(4) f(t) = t2−4t+4tで微分する

解答

(1) f'(x) = 21x2
(2) f'(x) = 0
(3) f'(x) = 8x3 + 6x
(4) f'(t) = 2t−4

 (1)は、指数が3なのでそれを係数に掛けて、7 × 3=21が導関数の係数になりますね。指数の方は1つ減らすと2です。よって、21x2となります。

 (2)は、ちょっとひっかけっぽいですが、定数項しかないので、0になります。f(x)の値は常に10なので、全く変化しませんね。だから変化率は0です。

 (3)は、手順通り各項を計算していけば求められます。

 (4)は変数としてtを使っただけです。やはり手順は同じです。

解説(続き):微分の定義と計算方法について

 微分の意味や定義も分かった、計算方法も分かった、めでたしめでたし……と言いたいところですが、「いや、ちょっと待ってくれ」と思った人はいないでしょうか。微分の定義は以下のようなものでした。

 そして、計算方法は以下のようなものでした。

のとき、

 これでは、定義と計算方法がどうつながっているのかが分かりませんね。意味もやり方も分かったから、なんだか分からない面倒な途中の話はいいや、と投げ出さずに、上の定義と下の計算方法がつながっている(=導き出せる)ことを確認してみましょう。ただし、厳密に証明するとかなり長くなるので、簡単な例で答えが合っていることだけを確かめるにとどめます。

 では、例として、f(x)=ax2を取りあげます。この導関数を微分の定義に当てはめて計算してみましょう。簡単な例とはいえ、式の変形が少し細かくなるので動画も用意しておきました。

動画3 導関数を求める(二次関数の例)


Copyright© Digital Advantage Corp. All Rights Reserved.

前のページへ |       
[an error occurred while processing this directive]
ページトップに戻る