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PolyBaseが構成されたノードに関する情報を出力するSQL Server動的管理ビューレファレンス(45)

「Microsoft SQL Server」が稼働するデータベースシステムを運用する管理者に向け、「動的管理ビュー」の活用を軸にしたトラブル対策のためのノウハウを紹介していきます。今回は、PolyBaseが構成されたノードに関する情報の出力について解説します。

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SQL Server動的管理ビュー一覧

 本連載では、「Microsoft SQL Server(以下、SQL Server)」で使用可能な動的管理ビューについて、動作概要や出力内容などを紹介していきます。今回は動的管理ビュー「sys.dm_exec_compute_nodes」における、「PolyBase」が構成されたノードに関する情報の出力について解説します。対応バージョンは、SQL Server 2016以降です。

概要

 PolyBaseのスケールアウトグループは、1つの「HEAD」ノードと、複数の「COMPUTE」ノードで構成されます。COMPUTEノードはSQL Serverエンジンと「SQL Server PolyBase Data Movement」サービスが起動しており、HEADノードはCOMPUTEノードのサービスに加え、「SQL Server PolyBase」エンジンサービスも起動しています。「sys.dm_exec_compute_nodes」を実行すると、PolyBaseが構成されたノードに関する情報を出力します。

出力内容

列名 データ型 説明
compute_node_id int ノードに関連付けられているID
type nvarchar(32) ノードの型。次のいずれかになる
 COMPUTE
 HEAD
name nvarchar(32) ノードの論理名
address nvarchar(32) このノードのIPアドレス

動作例

 PolyBaseのスケールアウトグループを構成した環境で「sys.dm_exec_compute_nodes」を実行すると、PolyBaseが構成されたノードに関する情報が出力されました(図1)。

図1
図1 「SRV01」で実行した場合 「type」列が「HEAD」と表示されるノードは「SRV01」となる

 なお、HEADノードはSQL Server PolyBaseエンジンサービスが起動しているノードではなく、「sys.dm_exec_compute_nodes」を実行したノードが出力されます(図2)。

図2
図2 「SRV03」で実行した場合 「type」列が「HEAD」と表示されるノードは「SRV03」となる

 また、「sys.dm_exec_compute_node_status」と同じく、SQL ServerやSQL Server PolyBase Data Movementサービスが起動していない場合は行自体が表示されません。SQL Server PolyBaseエンジンサービスなどが起動しているHEADノードが停止している場合は「sys.dm_exec_compute_nodes」の実行はエラー終了します。

※本Tipsは、「Windows Server 2019」上に「SQL Server 2019 RC1」をインストールした環境を想定して解説しています。

筆者紹介

椎名 武史(しいな たけし)

日本ユニシス株式会社所属。Microsoft MVP for Data Platform(2017〜)。入社以来 SQL Serverの評価/設計/構築/教育などに携わりながらも、主にサポート業務に従事。SQL Serverのトラブル対応で社長賞の表彰を受けた経験も持つ。休日は学生時代の仲間と市民駅伝に参加し、銭湯で汗を流してから飲み会へと流れる。

伊東 敏章(いとう としあき)

日本ユニシス株式会社所属。入社以来SQL Server一筋で評価/設計/構築/教育などに携わりながらも、主にサポート業務に従事。社内のプログラミングコンテストで4回の優勝経験も持つ。趣味は輪行で週末は自転車を持っての旅行。目標は色々な日本百選を制覇すること。


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