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オブジェクトの最初の結果セットに関するメタデータを出力するSQL Server動的管理ビューレファレンス(49)

「Microsoft SQL Server」が稼働するデータベースシステムを運用する管理者に向け、「動的管理ビュー」の活用を軸にしたトラブル対策のためのノウハウを紹介していきます。今回は、オブジェクトの最初の結果セットに関するメタデータの出力について解説します。

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SQL Server動的管理ビュー一覧

 本連載では、「Microsoft SQL Server(以下、SQL Server)」で使用可能な動的管理ビューについて、動作概要や出力内容などを紹介していきます。今回は動的管理ビュー「sys.dm_exec_describe_first_result_set_for_object」における、オブジェクトの最初の結果セットに関するメタデータの出力について解説します。対応バージョンは、SQL Server 2016以降です。

概要

 「sys.dm_exec_describe_first_result_set」では、クエリを実行することなくクエリの実行結果の列情報を取得できました。引数にストアドプロシージャ名を指定することで、ストアドプロシージャの実行結果の列情報を取得することもできました。

 「sys.dm_exec_describe_first_result_set_for_object」はストアドプロシージャなどのオブジェクト名ではなく、オブジェクトIDを引数に指定することで実行結果の列情報に関する情報を出力します。

構文と引数

構文 sys.dm_exec_describe_first_result_set_for_object(@object_id, @include_browse_information)

引数 説明
@object_id ストアドプロシージャやトリガーのオブジェクトID
@include_browse_information 「1」に設定すると、キー列やソーステーブル情報などの追加情報が返される

出力内容

列名 データ型 説明
is_hidden bit 実際に結果セットには表示されないかどうかを示す
column_ordinal int 結果セット内の列の位置を示す序数
name sysname 列の名前
is_nullable bit 列でNULLが許容されている場合は「1」、「NULL」を許容しない場合は「0」
system_type_id int データ型のID
system_type_name nvarchar(256) データ型の名前
max_length smallint バイト単位の列の最大長
precision tinyint 数値ベースの列の有効桁数
scale tinyint 数値ベースの列の小数点以下桁数
collation_name sysname 文字ベースの列の照合順序の名前
user_type_id int CLR型と別名型のデータ型のID
user_type_database sysname CLR型と別名型のデータベースの名前
user_type_schema sysname CLR型と別名型のスキーマの名前
user_type_name sysname CLR型と別名型の名前
assembly_qualified_type_name nvarchar(4000) CLR型のアセンブリの名前とクラス
xml_collection_id int XMLスキーマコレクションのコレクションID
xml_collection_database sysname XMLスキーマコレクションのデータベースの名前
xml_collection_schema sysname XMLスキーマコレクションのスキーマの名前
xml_collection_name sysname XMLスキーマコレクションの名前
is_xml_document bit ルートノードを含むXMLドキュメントの場合は「1」、それ以外の場合は「0」
is_case_sensitive bit 列が大文字と小文字を区別する文字列型の場合は「1」、それ以外の場合は「0」
is_fixed_length_clr_type bit 固定長のCLR型の場合は「1」、それ以外の場合は「0」
source_server sysname 「@include_browse_information」が「1」の場合は元のサーバの名前
source_database sysname 「@include_browse_information」が「1」の場合は元のデータベースの名前
source_schema sysname 「@include_browse_information」が「1」の場合は元のスキーマの名前
source_table sysname 「@include_browse_information」が「1」の場合は元のテーブルの名前
source_column sysname 「@include_browse_information」が「1」の場合は元の列の名前
is_identity_column bit ID列の場合は「1」、それ以外の場合は「0」
is_part_of_unique_key bit 「@include_browse_information」が「1」の場合、一意インデックスの一部である場合は「1」、それ以外の場合は「0」
is_updateable bit 更新可能である場合は「1」、それ以外の場合は「0」
is_computed_column bit 計算列の場合は「1」、それ以外の場合は「0」
is_sparse_column_set bit スパース列の場合は「1」、それ以外の場合は「0」
ordinal_in_order_by_list smallint 「ORDER BY」リストにおけるこの列の位置
order_by_list_length smallint 「ORDER BY」リストの長さ
order_by_is_descending smallint 「ORDER BY」句の方向
error_number int 関数によって返されるエラー番号
error_severity int 関数によって返される重大度
error_state int 関数によって返される状態
error_message nvarchar(4096) 関数によって返されるメッセージ
error_type int 関数によって返されるエラータイプID
error_type_desc nvarchar(60) 関数によって返されるエラータイプ

動作例

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