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AIOps、プロセス自動化などのツールを提供するPagerDutyが日本進出本格化を発表新ベンダー/新製品じろじろウオッチ(4)

システムのインシデント対応、AIOps、プロセス自動化などのツール「PagerDuty」を提供するPagerDutyは、日本法人設立を披露するキックオフイベントを開催した。海外クラウドベンダーを支援するジャパン・クラウド・コンピューティングと戦略的パートナーシップを締結し、日本市場での展開を加速するという。

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 システムのインシデント対応、AIOps、プロセス自動化などのツール「PagerDuty(ページャーデューティー)」を提供するPagerDutyは、2022年10月20日、日本法人設立を披露するキックオフイベントを開催した。イベントにはPagerDutyを利用している企業など80人を超える業界関係者が参加した。

日本のITエンジニアの幸せと経営への貢献を目指す

 PagerDutyは2009年、米国で創業され、リアルタイムにインシデントに対応するソリューションを提供している。採用実績は2万社以上、100万人以上のユーザー、Fortune100の65%以上だという。2022年5月には米本社と同名のPagerDuty日本法人を設立し、日本での事業展開、サービス提供に取り組んでいる。イベントではPagerDuty日本法人代表取締役社長の山根伸行氏が次のようにコメントした。

 「近年、システム障害の件数は大幅に増加傾向にあり、2019年から2020年の1年間で重要なインシデントは約2割増加しています。その対応のため、ITエンジニアの労働時間は1年間で約12週間増え、1日換算で約2時間も増えています。さらにインシデントの多発は販売機会の損失や顧客満足度の低下、運用コストの増大につながり、運用担当者の方の負荷が高まることにより離職率が高まる。こうした多くの課題に日本企業の皆さまも直面されていると思います」

 ツールとしてのPagerDutyの特徴は、障害の検知、優先順位付け、担当者の動員、解決、再発防止まで全てのプロセスをサポートできることだ。山根氏はその強みについて次のように説明した。

 「障害の検知と優先順位付けにおいては、上がってくる多くのアラートに対し、AIを使って本当に見るべきアラートのみを集約する技術を擁し、約80%以上のアラートを削減できます。また、インシデントの原因特定についても、過去のインシデント解決履歴、最近、システムに変更があった場合の更新履歴、障害が発生した時点で、他のサービスで発生している関連性の高いインシデント、といったヒントになるような情報を自動で提供します」

 インシデントを自動で診断、修復までリアルタイムに実現でき、コストと時間を削減し、生産性向上に寄与するとし、日本でも270社以上が導入している。米国以外で初の現地法人設立となり、営業、サポート、カスタマーサクセス、コンサルティング、バックオフィス業務など、メンバーの拡充によるサポート体制の拡充を進めている。

 イベントでは、米PagerDutyの会長兼CEOであるJennifer Tejada(ジェニファー・テハダ)氏による動画メッセージも紹介された。Tejada氏は、日本法人へ寄せる期待を次のように語った。

 「日本には世界有数の革新的企業や有力なクラウド企業、デジタル成熟度の高い企業が多くあります。PagerDutyは皆さまとのビジネスによって大きな市場機会を得られると確信しています。生産性と効率性を向上させてチームの潜在能力を引き出し複雑なデジタルシステムサービスをうまく管理して、顧客体験を改善する方法を見つけ出します。これにより社内の業務体験と顧客体験の両方を円滑に向上させることができます」

 山根氏はPagerDutyのパーパス「未来を創るための時間と効率性をあらゆるチームにもたらします」を紹介し、日本法人の社員とともに「日本のITエンジニアの幸せと経営への貢献、この2つを目指していきます」と宣言した。

PagerDutyの主な機能

PagerDuty Event Intelligence

 クラウドやコンテナ、ネットワーク、セキュリティといった多様な監視点からのアラートを整理し、リアルタイム対応、迅速な問題解決、ダウンタイムの削減を実現する。

PagerDuty On-Call

 整理されたインシデント対応について、最適な担当者に連絡する。連絡は携帯電話、SMS、電子メール、プッシュ通知、チャット通知などを選ぶことができ、適任者が不在の場合には自動的に次の候補者にエスカレーションできる。

PagerDuty Incident Response

 インシデント対応作業のさまざまなケースを自動化する。各種対応のパフォーマンスを保持するため、インシデント対応作業を効率化できる。

PagerDuty Automation Actions

 インシデントの状況に応じ、設定した自動タスクに委任できるアドオン機能。問題の診断と修正の自動化により、生産性を高めることができる。

PagerDuty Runbook Automation

 ランブック(作業指示書・手順書)の内容を自動タスクに変換して関係者に委任する。他のクラウドやSaaSツールとの統合により、セルフサービス型のIT運用を実現する。

PagerDuty Customer Service Operations

 デジタルサービスでの不具合発生時に、カスタマーサービス業務全般にわたって、適切な人員の配備を支援する。

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