5分で分かるデータサイエンス:5分で分かるシリーズ(1/2 ページ)
データサイエンスをビジネスで活用したい人に向け、データサイエンスの概要と知るべき理由、データ分析やAIとの違い、必要なスキル、作業フロー、活用シーンを、5分で読めるコンパクトな内容で紹介。最後に、次の一歩を踏み出すための参考情報もまとめる。
データサイエンスの基礎知識(リテラシー:いわゆる「読み・書き・そろばん」的な素養)は、多くの社会人が知っておくべきです。本稿では、データサイエンスの定義から、知るべき理由、必要なスキル、基本的な作業フロー、活用シーンまでを簡単に紹介します。
1分 ―― データサイエンス(DS:Data Science)とは
データサイエンスとは、数学/統計学/機械学習といった科学的(学術的)な知識と、プログラミングといったITエンジニアリングのスキルと、組織や業務に関するビジネス知識を駆使して、(大量の)データから有用な結論や知見を導き出し、主にビジネス上の意思決定をサポートするアプローチのことです。
データ分析や人工知能との違い
データ分析(データアナリティクス)とデータサイエンスの違いはこちらで説明しています。
また、AI(人工知能)とデータサイエンスの違いはこちらで説明しています。さらに説明を加えると、AIは、何らかの処理を自動化する「ソフトウェア」とも言えます。よって、データサイエンスによる意思決定をソフトウェアとして自動化すること、例えば各種パンの需要を予測して自動発注するシステムも、「AI」と表現できるでしょう。
なぜデータサイエンスを知るべきなのか
高校生は2023年4月(令和5年度)から始まる選択科目「情報II」でデータサイエンスを学びます。2022年に政府が公表した「AI戦略 2022」(「AI戦略 2019」と「AI戦略 2021」に続く改訂版)では2025年までの大目標として、全ての高校卒業生(約100万人卒/年)が「数理・データサイエンス・AI」のリテラシーを習得することが、また文理を問わず全ての大学生・高専生(約50万人卒/年)が「数理・データサイエンス・AI」の初級レベル知識&スキルを習得することが掲げられています。
日本では企業/産業の国際的競争力を高めることが最重要課題となっているためです。これによって2025年には、データサイエンスのリテラシーや初級レベルを学んだ高校/大学の卒業生がドドッと入社してくるので、多くの社会人にとってデータサイエンスの基礎を知ることが必須となっています。
2分 ―― データサイエンティストに必要なスキル
データサイエンスの専門職は、データサイエンティストと呼ばれます。データサイエンティストとなる人材の育成や業界発展への貢献のために、2013年にデータサイエンティスト協会が設立されており、データサイエンスに必要なスキルセットとしてはその協会が公表した図が有名です(図2)。
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