「Visual Studio」のAI支援機能が強化 「GitHub Copilot」のコード補完とIntelliSenseリストが連動:IntelliSenseリストでの選択に応じてCopilotの予測候補が変化
GitHubのAIペアプログラミングツール「GitHub Copilot」と、Microsoftの統合開発環境「Visual Studio」のAI支援機能の連携が強化された。
Microsoftは2023年6月8日(米国時間)、傘下のGitHubのAIペアプログラミングツール「GitHub Copilot」と、Microsoftの統合開発環境「Visual Studio」のAI支援機能の連携が強化されたと発表した。
GitHub Copilotの最新バージョン(1.84〜)では、Visual StudioのIntelliSenseリストで選択を変更すると、コードに関する追加のコンテキストがGitHub Copilotに与えられ、1行または複数行のコード補完を簡単に調べて、必要なコードを取得できるようになった。
IntelliSenseリストのメンバーを受け入れ、もう一度[TAB]キーを押してGitHub CopilotのCopilotの予測候補を受け入れる(提供:Microsoft)
最新バージョンのGitHub Copilotの予測候補は、IntelliSenseリストが開くと表示されるだけでなく、IntelliSenseリストでの選択によって制御される。この新機能は、Visual Studioに搭載のIntelliCode AIが、IntelliSenseリストのメンバーランキングで提供する、スター付きの候補と組み合わせると特に便利だ。
これまで、Visual StudioでGitHub Copilotを使うユーザーは、GitHub Copilotの候補を受け入れるか、IntelliSenseリストを開くかを選択しなければならなかった。後者を選んだ場合は、GitHub Copilotの候補は表示されなかった。
なお、Visual Studioでバージョン1.77またはそれ以前のGitHub Copilotを使っている場合、この拡張機能は手動で更新されない。この場合は、Visual Studioで[拡張機能]-[拡張機能の管理]-[更新プログラム]を選択し、最新バージョンを入手する必要がある。
GitHub Copilotは、GitHubが確認した学生、教師およびパブリックのオープンソースプロジェクトのメンテナンス担当者であれば、無料で使用できる。そうでない場合は、1回限りの60日間の試用版を無料で試すことができ、継続して使用するには、有料サブスクリプションが必要になる。
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