検索
連載

生成AIは従業員の生産性向上にどこで役立つか、効果をどう測定すればいいのかGartner Insights Pickup(363)

生成AIが従業員の生産性をどこで、どのくらい向上させるかを評価するのは簡単ではない。情報中心の業務は、多くの場合固定的なものではないからだ。時には、個人のタスクレベルの最適化よりも、チームとしての生産性の向上が全体的な生産性に大きな影響を与えることがある。

PC用表示 関連情報
Share
Tweet
LINE
Hatena

ガートナーの米国本社発のオフィシャルサイト「Insights」などのグローバルコンテンツから、@IT編集部が独自の視点で“読むべき記事”をピックアップして翻訳。グローバルのITトレンドを先取りし「今、何が起きているのか、起きようとしているのか」を展望する。

 一般的に、情報による価値創造を中心とした業務(インフォメーションワーク)に携わる従業員は、厳格でタスク主導の、固定されたワークフローで仕事をしているわけではない。このため、生産性は簡単に測定できない。

 多くの場合、業務のやり方を柔軟に調整し、頻繁に活動を切り替え、多くの人とやりとりする。こういったやりとり(会議、業務スケジュールの調整、同僚とのコミュニケーションなど)は、従業員の“タスク”とは少ししか関係がないかもしれないが、それでも生産性を左右する。

 こうしたインフォメーションワーカーの生産性を測定し、向上させるには、タスク単位では捉えきれない業務のエクスペリエンスや業務の進め方、優先順位付けの選択、関係者からの情報や意見への依存度なども考慮する必要がある。マルチタスクの並行処理や中断の度合いも、考慮すべき関連要因だ。これらは業務への集中や、中断した業務の再開とペースの回復を複雑にするからだ。業務の量とばらつきも、生産性の一貫性に影響する。

 生成AIがインフォメーションワーカーの生産性に与える影響を見極めるには、集団としての業務を理解する必要がある。時には、個人のタスクレベルの最適化よりも、チームとしての生産性の向上が全体的な生産性を大きく左右することがある。

インフォメーションワーカーの生産性を理解

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

[an error occurred while processing this directive]
ページトップに戻る