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生成AIを手なずけるには「裏のプロンプト」を攻略しようサクッと生成AI業務活用ガイド(5)(2/2 ページ)

「生成AIを使いこなすにはプロンプトの工夫が重要」ということはよく知られています。しかし、通常ユーザーが意識するプロンプトとは異なる「システムプロンプト」は活用しているでしょうか。これはいわばAIのための業務マニュアル。工夫することで、業務利用におけるAIの挙動を劇的に改善できます。

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Google Cloudでのシステムプロンプトの利用

 では、Google CloudのVertex AI Studioのチャットを例に、コンソール画面でどう設定するかを見てみましょう。今回は Gemini 3.1 Proを利用します。「モデル設定」のエリアを開いてみると、以下のような設定になっています。

パラメーターの調整

 比較のため、これらのうち温度とTop-Pの値を最小にしてプロンプトを投げてみます。ちなみに、Geminiは ”Top-K” を設定できません。とはいえ、Top-KとTop-Pを設定することはあまりなく、よほどのことがない限り温度(Temputure)で十分なので、さほど気にする必要はないと思います。ちなみに、今回は輸入雑貨屋さんを想定した例となっています。グラウンディング先としてGoogle検索を設定しています。

 新しいチャットでもう一度、やってみます。

 カテゴリの範囲が変わったものの、同じような回答が得られました。次はより創造的になるように温度(Temputure)とTop-Pを最大まで引き上げて、改めて聞いてみます。

 独自視点が入るようになりましたね。これも先ほどと同様にもう一度やってみます。

 利用シーンでカテゴライズしたりと、これも面白い観点です。一般論で似た内容であった低温かつTop-Pも低かった設定の結果と比べて、観点の変化や表現が幅広くなっているのが分かります。

システムプロンプト

 さらにシステムプロンプトを記述してみましょう。「システム指示」を開きます。

 システムプロンプトを入れた状態でプロンプトを投げてみます。ちなみに、この例のパラメーターは温度とTop-Pを最大値としています。

 専門性の高い回答と、見切れていますが競合他社の動向まで見るようになりました。次に、あえて間違えたプロンプトを投げて反応を見てみます。

 捏造(ねつぞう)なのがバレましたね。それでもバイヤーとしての見解を含めているので、良好な結果と言えるでしょう。

まとめ

 システムプロンプトは、AI開発における「最も手軽で、最も効果的なエンジニアリング」です。 コードを1行も書かずに、AIの「人格」「信頼性」「出力形式」をコントロールできるこの技術は、開発者にとって必須のスキルと言えるでしょう。

 次回は、さらに複雑な推論をAIに行わせるための、論文ベースの高度なプロンプトテクニック(Chain-of-Thoughtなど)について、実用的な側面からひも解いていきます。

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